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かつて世界を救った英雄は、自分の娘に生まれ変わったようです。  作者: 東郷 アリス


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第73話 サラ

訳ありの朝投稿


サラは、おばあさんの後ろに隠れて、俺たちの方をこっそりと覗いている。

いや、こっそりかは微妙なところだが。


俺は、サラのほうをじっと見る。


だが、サラは、俺の視線に気づいたのか、とうとうおばあさんの後ろから離れて、家の中へと入ってしまった。


「おばあさん、あの子は?」


ヨメナは問う。

そしておばあさんは、それを機にサラのことを話し出した。


「サラは、小さい頃に親を亡くしてね、姉と二人で一緒にここじゃない街で過ごしていたんだが、二人が学園に通う時期と一緒にここに連れてきたんだよ」


「じゃあ、その姉は?」


「ああ、その姉は、人当たりも良くて友達もたくさんいる。だから友達がたくさんいる学園の寮に入っていったよ」


「何で姉だけ?」


「それは、二人は一応双子でとても仲が良かったんだが、親が死んでしまった時からなぜか仲が悪いというか、喋らなくなった。その状況に痺れた姉の方が、学園の寮に入っていったのさ」


「そうなんだ…」


「なんか、可愛そう」


「何とかしてあげたいですね」


だが、おばあさんは、そのことに首を振って無理と否定する。


「無理だと思うよ。姉の方は気が強いし、逆に妹のほう、サラは気が弱すぎる。というか、人見知りも激しい。あれじゃあ、まともな会話すらできない」


「じゃあ、まずは、サラちゃんの人見知りと気弱そうなところを直さないともともこうもないのね」


「ああ、そうだね。同年代くらいの同性の友達さえできれば、少しくらいは心を開いてくれそうなんだが…」


「うーん………そうよ!シア、エリナちゃん、アリサちゃん。サラちゃんの友達になってあげなさいよ!同い年なんだから、少しは話しやすいはずよー!」


「ママ、人見知りに歳は関係ないと思う…」


「ま、まあとりあえず。シア、仲良くなるのよ。分かった?」


「ふぁーい」


「じゃあ私たちも、今日はもう家に帰りましょうか」


「そうですね」


「おばあさん、じゃあね!」


アリサもおばあさんにあいさつを交わす。

その後おれたちも。


「はいよ。じゃあね」


おばあさんもあいさつを返してくれた。


そして俺たちは、家に戻った。


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