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第58話 トラウマにならないために

次回でこの温泉編は最後だと思います。


たぶん…


「んっ…はっ!?」


俺は目を覚ました。


「シア!」


「シア様!」


ヨメナやオシエといった、みんなの心配する声が聞こえている。


「ママ?」


「シア!心配したのよ!」


「ママ、ごめんなさい。ここは?」


「ここは脱衣場よ」


そして起き上がって周りをよく確認すると、俺たちが温泉に入る前にいた、まさしくヨメナが言った脱衣場だった。


他にもよく見ると、俺の今の格好は、一枚のタオルだけと結構ラフな格好だった。


「くしゅんっ!」


風邪ひきそう…


というか、俺が意識を失ってからどれくらいの時間が過ぎたんだ?


そう思って近くにいるみんなの姿を確認して見ると、ヨメナたちみんなも、俺と同じタオルだけとラフな格好をしていることがわかった。

そのことから考えると、意識を失ってからそんなに時間が経っていないことが予想付いた。


「もう、シアがいきなり意識を失ったから大変だったのよ」


「えっ、なにが?」


「だってシアが意識を失ったあと、オシエが、「シア様が!、シア様が!」って騒いでいたのよ。私はすぐに温泉から上がってここにシアを連れて来たんだけど、それでもオシエが落ち着かなくて。泣きそうだったのよ?

そしたら、キョウカさんが、「何事ですかー」って顔でこっちまできてね。そのままキョウカさんがうまく対応してくれて、オシエがしばらくして落ち着いたって訳なのよ」


「本当に申し訳ないないです…」


オシエが、顔を赤らめて恥ずかしいそうにしながら言った。


「皆さま、この後どういたしますか?」


「どうするシア?」


「わ、私?」


「シアが一番楽しめてないんだから、また温泉に浸かりにいくのもいいし、このままあがっちゃって着替えちゃうっていう方法とかもあるにはあるけど…」


「うーん、どうしよう?」


俺はその場で少し考える。


よく考えてみると、俺が温泉に浸かっている時間は、せいぜい数分くらいしかない。


これって温泉を全然楽しめてないような!?


しかも、これで帰るとか、この温泉に悪い思い出というかトラウマになるというか…そんなような印象しかならないような気がする…


だから俺は、


「みんなでまた温泉に入りたい…」


その意見をみんなは尊重してくれて、そして俺たちは、また温泉に浸かりにいくのだった。






「やっとのんびり浸かれるわね。さっきはシアがいきなり意識を失ったからびっくりしたわ」


「ごめん、エリナ…」


俺は少し落ち込んでしまう。本当に申し訳ないと思っているからだ。


「そっ、そんなんじゃないわよ。ただシアと入りたかった…じゃなくて!そ、そうよ!心配しただけよ!」


「うん、エリナありがと」


俺は笑顔を見せる。


「あぅっ」


不意打ちの笑顔だったのか、エリナは顔を赤らめる。


そう、ありがとうだ。ツンデレに!


俺とエリナは、別々の意味でありがとうを交わした。結局二人は、最後までそのことには気づくことはなかった。






みんな、温泉に浸かっているためか、表情で気持ち良さそうにしていることがわかる。女の子の裸の付き合いもいいもんだな。

もちろん、ほどほどのスキンシップだけの時だけど。


「シア様」


「んっ?オシエどうしたの?」


オシエは少し気まずそうに話しかけてきた。


「そんなに残酷な話なの?」


「いえ、そんなわけではないんですけど…ただ、さっきは胸を揉んでもらえなかったので、今揉んでもらえると…」


「もまないっ!」


「…はい」


てか、諦めてなかったのかよ。


その後、オシエはショックで落ち込んでしまったが、その後は何にも起きず、ゆっくりと俺たちは、温泉を楽しむことができた。


その後俺たちは、着替えを済ませ、ロビーで少しの間くつろぐことにしたのだった。




ーーーーーーーー




「いい湯だったわねー」


「うん、そうだねママ」


俺たちは、ロビーで温泉に浸かったため、涼んだらしながら、楽しく談笑をしていた。

そんな中、キョウカさんが、奥の部屋の方から俺たちを探すようにやってきた。


「キョウカさんどうしたの?」


「いえ、何にもございません。それより皆さま、浴衣を着てみてはいかがです?」







あと五日で一万字いけるかな?

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