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第56話 キョウカさん

お待たせしました


俺たちオンウェボンバ、もといがたまごばくだんの中に入ると、なんとそこは普通のロビーだった。


「ふつうだ…」


「普通ね…」


「普通ですね…」


「だから、普通ですって!私がヨメナさんに変な温泉紹介するわけないです!」


フィーナさんが俺たちツッコミを入れた。ナイスつっこみ。漫才できるよ。


そんな風に自分がフィーナさんを褒めている時だった。


「あらら?お客様でよろしゅうございますか?」


俺は、声のする方を振り向いた。


そこに現れたのは、すごい清楚な着物を着た女性だった。




ーーーーーーーー



綺麗な人だなぁ…


俺は、その女性に少し魅了されてしまったが、すぐに現実へと帰ってきた。


このような人が、温泉にあんな名前をつけているとは…世の中にはまだまだ理解しがたいものもあるもんだな。


「あっ、キョウカさん、こんにちは」


その女性に、フィーナさんは話しかける。


「あら、フィーナはんではありませんこと。ご機嫌麗しゅうございます。今日はどのようなご用事で?」


フィーナさんは、その問いに答えた。


「今日は、みんなで温泉に入りに来たんです。それと…」


「それと?」


「こちらの抱っこされてるシアちゃんが、貸し切りにしないと恥ずかしいらしくて貸し切りにして頂けたらと」


俺か!?


「ほう、この娘が」


「………」


「………」


気まずい!というか、俺を見た途端、口調がすげー変わったぞ!?


「……いいでございますよ」


いいんかい!!


「ありがとうございます」


と、フィーナさんがお礼を言う。


ふぅ…でも、なんとか助かった…


「では、改めて自己紹介を。私は、キョウカと申しますゆえ。ご機嫌麗しゅう」


その後俺たちは、順番に自己紹介をする。

やっぱりヨメナが自己紹介をすると、キョウカさんは少し驚いた顔を見せていた。やっぱりヨメナは、この街だとすごい知名度が高いんだなと改めて感じた一面だった。


「どういたします?このまますぐに温泉へ参りますか?」


「うーん、というか、本当に貸し切りにしてもらっても大丈夫なのかしら?営業の迷惑にならないの?」


「はい、大丈夫でごさいます。こんな名前の温泉にくるもの好きは、そんなにいませんでございます」


「そうなの…」


じゃあなんでつけたんだよ!?という心の言葉をしまって。


「でも…なんでこんな名前にしたの?もっと普通の名前にすればよかったじゃない?」


とエリナ。


「それは、お風呂に入ればわかることでございます」


「やっぱり、そうなのね」


「では、早く温泉に入って確認しましょう!」


「それもそうね。じゃあ、行きましょうか」


そして俺たちは、なぜオンウェボンバという名前にしたのか確認するべく、早速、温泉に入ることにした。

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