第50話 制服を受け取る。
とうとう50話行きました!
一ヶ月30話ペースは守れている…
今のところ…
今後も続けられるように頑張ります!
王都の学園に入学する日まで後一ヶ月になった。
俺が王都に入学するための手続きはもちろん、エリナやアリサの入学準備も整っていた。
そして今日はその入学するために必要なものが届く日になっている。そのため、それを今から受け取りに行くのだ。
「シアー、そろそろいくわよー!」
「はーい、いまいくー!」
俺は、部屋を出て玄関へと小走りで向かうのだった。
下に行くとすでにヨメナ、オシエ、セレスが待機していた。
「シアおいで」
「シア様」
そしてすぐ、ヨメナとオシエが俺のことを抱っこしようと自分の元へ誘ってくる。
俺はどっちに行けばいいんだ?
二人がすごい目力で俺のことをみてくる。圧がすごい。
その光景を見ているセレスは、少し顔がまたかと呆れている様子。ごもっとも。
こんな光景が日常茶飯事に起きているため、よりわかることだろう。
どちらを選ぶべきか。今回に関しては、どちらを選んでも正解じゃなさそうな気がする。
選ばれなかった片方が、すごい落ち込みそうだからだ。だから今回は、選択肢の中に正解のない問題だとと思っていた方が良いかもしれない。
だが、そういう問題にも簡単に答えを導き出す方法が存在する。それは、選択肢を新たに作ることだ。1と2が正解でないのなら、新しく3を作ってしまえばいい。
俺はその新しく作った回答の3に向かって歩き出した。
その目の前にいたのは……セレスだった。俺は、その目の前いるセレスに飛びついた。
「ぉっと」
セレスは、俺がいきなり飛びついてきたことに驚いていたが、なんとか俺のことをキャッチして抱っこした。ふぅ、落ち着く…
それを見たヨメナとオシエは、この世が終わってしまうような顔をしている。
「「ガーーン」」
しかも音付きで。
ヨメナとオシエは落ち込んでいるが、これでいいだと思う。たぶん…
そして俺とセレス、落ち込んでいるヨメナとオシエを連れて目的地、商業ギルドへ向けて歩き出した。
しばらくして俺たちは、何事もなく商業ギルドに到着することができた。何かあったとすれば、ヨメナとオシエがすごい元気を取り戻したというところだろうか。
向かう道の途中、本当に落ち込んでいたため可愛そうだと思い、今度一緒に寝てあげると言ったら、すぐに元気を取り戻したのだ。
ちょろいもんである。
そして俺たちは、商業ギルドへと入っていった。
商業ギルドへ入ると、たくさん人々で中は賑わっていた。前世で俺は、商業ギルドを使ったことが無かった。そのため、冒険者ギルドと同じようで暑苦しいと思ったが、そんなような雰囲気はなく、結構穏やかな場所だった。
俺たちはヨメナを先頭にしてその中を進む。そして、ヨメナが受付の人に話しかけた。
「届いたものを受け取りに来たわ」
「はい、では身分証明できるものの提示をお願いします」
そう言われてからヨメナは、ギルドカードを取り出して受付の人に渡す。
ギルドカードを受け取った受付の人は少し驚いた顔をしていたが、その後は何もなかったかのようにドアの奥へと入っていった。
そしてその受付の人は、俺たちに届いたであろう物を抱えて戻ってきた。
「お待たせしました、ご確認お願いします」
「ええ…大丈夫だったわ。ありがとう」
ヨメナが受付の人から届いたものを受け取ると、俺たちは、そのまま商業ギルドを後にした。
えっ?届いたものが何か知りたい?
しょうがない、なら教えてあげようではないか。
届いたのは……学園の制服だ。
学園に通うには必ず必要な必需品だからな。
そんなことを考えながら歩いている途中、ヨメナがいきなりある提案をしてきた。
「じゃあ、今からシアの制服のサイズ合わせのために衣服屋に行きましょう!」
「いい考えですね!」
えっ…そんな予定なかったのに?
そう言って、ノリノリになりながらヨメナとオシエは、衣服屋に向かおうとする。家出るときはすごいテンション低かったくせに。
あのときの二人はどこにいったのやら。
俺は呆れながらも、セレスに抱っこされて二人の後ろについていった。
このあと自分がどうなるのかも知らずに。




