第145話 騒動のその後
大変長らくお待たせいたしました!
投稿を今日から再開致します。
最初は週一、二ペースで行こうと思います。
徐々にペースを上げていくつもりです。
そしてヨメナの説教も無事に終わり俺たちは、いつの間に合流していたオシエに、今の状況を詳しく説明してもらっていた。
要約すると、この騒動でトーナメントの試合は中断し、生徒たちは先生の指示に従って安全な場所に避難しているらしい。
一応この騒動はヨメナがセレスを気絶させ、俺が洗脳魔法を解いたため解決はしたが、よりクリアな情報を得るため、俺たちもみんなが避難している場所へ向かうことにした。
俺たちが避難場所へ向かっている最中、オシエの背中で眠っているサラを見てココロは悲しそうに小さく呟いた。
「サラさん、まだ目を覚ましませんわね……」
確かに気を失ってからすでに結構な時間が経っているし、周りにあんな騒動があったにも関わらず目を覚ます気配は微々たりともなかった。
じゃあ、サラが目を覚まさない理由はなんなのだろうか。
「もしかしてサラちゃんも操られちゃったのかもしれないわね……」
みんながその理由を考えている中で、ヨメナが余りにも真剣な表情をしてそんな事を言ったため、ココロがより表情を曇らせ、下を向いて黙ってしまった。
でも、確かにその可能性がないとは言い難い。
俺もその可能性はないとはっきりココロに言って、不安を解消させてあげたいが、ヨメナの背中で眠っているセレスは、サラの看病をしている間に何者かに襲われ、洗脳されてしまっている。
それならば、近くにいたサラにも洗脳を施した可能性もないとは言えない。
でも、洗脳されてしまったセレスが暴れてしまったのと対象に、サラの方は何も起こっていない。
洗脳されてるのならば、それが少し不可解だ。
もし、より大きい騒動を起こしたいのなら、二人同時に暴れさせた方がより効率が良いはずだ。
ということは、敵の目的は騒動を起こすことではなく、別の目的があるということか?
でもその場合、敵の目的がさっぱりわからない。
「くそっ、今のところ手詰まりか……」
ヨメナも敵の目的が別にあることは知っているが、俺と同様その目的が分からないのが悔しいのか、表情が険しいものとなっている。
そしてついには、避難場所に着くまで誰も口を開けることは無かった。
俺たちは、その後避難場所に着いたが、大した情報は得られなかった。というか、俺たちの方が情報を沢山持っていた。
そのため、あの場にいるようは無くなったため、そして学園側が安全のために生徒たちに帰宅することを促していたこともあって、ココロと別れてアリサと、この学園にアリサの試合を観に来ていたライラと合流して家に帰っていた。
そのため、エリナ以外は家に戻っていた。
決してエリナを仲間はずれにしているわけではないからな?
エリナにも一緒に帰ろうとは伝えはしたのだが、「一人で帰るから別に良いわ」ときっぱりと断られてしまった。
セレスにしろサラにしろ、そしてエリナにしろ、懸念材料が多過ぎる。
頼みの綱のヨメナは、考えことがあるとかいって仕事部屋に引きこもってしまった。
「あ〜、どうしたら良いんだよっ」
「うーん?シアちゃんどうしたの〜?」
俺が真剣に考えていた時、急に俺の視界にアリサが現れた。
「うわぁっ!?」
いきなりのことにびっくりした俺は、椅子から転げ落ちそうになったが、間一髪アリサが手を引っ張ってくれたため、椅子は倒れてしまったが、俺は何事もなく無事だった。
「あ、ありがとう、アリサ」
「うん、いいよっ!私もお礼に頭撫でてほしい!」
「はいはい」
アリサは俺たちと違って通常運転だ。そしてお礼にと頭を撫でてあげると、アリサの顔にはより笑みがこぼれた。
俺もそんな気楽で入られたらいいんだがな……
俺は今日あった出来事を振り返る。
考えてみると、生まれ変わってから一番濃い日だったのかもしれない。もちろん大変な事だったけど。
「でも、これで終わりじゃないんだろうな……」
きっと、早くて明日にでも敵は仕掛けてくる。
だから休んでる暇なんてないだろう。
明日以降に備えるためにも。俺はそう心に決めた。
だったのだが、アリサの頭を撫でている俺の目の前に、それを打ち砕くものが目の前に現れた。
「ーーーーーセレス!?」
そう、さっきまで眠っていたセレスだった。
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