第141話 様子がおかしい
お待たせいたしました。
旅行に行ってまいりまして…遅れました。
申し訳ないです。
俺は急いでサラが寝ている部屋へと向かっていた。だがその途中、おかしい事になぜかみんなが、俺とは逆の方向へ逃げるように走っていった。
「逃げろ!!」
「巻き込まれるぞ!!」
俺と通りすがった生徒たちは、みんな慌ててそんなことを叫んでいた。
「何が起こっているんだ…?」
俺は、今さっきまでウンティー君と試合をしていたため、ここらの状況を全く理解していなかった。
逃げている人に聞こうとしても、みんなが逃げるのに必死みたいで、俺の声に耳を傾ける人はいない。
俺は、何が起こっているのか確かめるため、そしてサラたちの場所へ行くために奥へ進んだ。
そして、少し奥に進んだところ。そしてあと少しでサラがいる場所へたどり着くというその時だった。
ドガァァァーーン!
突如、俺が走っていた通路の壁が、何者かによって砕かれた。身体の軽い俺は、その壁が壊された勢いで、そのまま一緒に吹き飛ばされた。
「ぐはっ!」
そして勢いのまま俺は、壁に打ち付けられた。
「くっ、いきなりなんなんだ…?」
俺は、口の中でにじむ血をぺっと吐きながら、ゆっくりとその場に立ち上がった。
その時だった。粉々になった壁の藻屑から人影があった。だが、その人影は、すぐに壊れてしまいそうなほどに脆かった。
一体誰だ?
先生たちは、生徒の試合の審判や運営などのお仕事をしているため、この影が先生たちなのはありえない。そして、ここには生徒と先生、特別な許可を得た人たちしか入れないため、この学園の部外者でもない。
ということは…
「…はぁ…はぁ、シトレア…さん」
聞いたことがある声だった。この声は…まさか!?
「ココロ!?」
そう、そこには、血だらけで今にも倒れてしまいそうなココロの姿があった。
ーーーーーーーー
俺は、吹き飛ばされた影響で少し痛む身体を動かして、ココロに歩み寄った。
「ココロ!なんでこんなことに!?」
俺は、弱っているココロの身体を支えながら聞いた。
「はぁ…はぁ…それは、私にもわかりませんの…取り敢えず言えるのは、セレスさんが…」
「セレス!?」
「はい…セレスさんが…!来ますわ!!」
俺は、後ろを振り向いて、ココロと対峙している最中であろう人物を見た。そして、その人影は、次第にはっきりと見えるようになって、ついにはその人影の正体が露わとなった。
「なんで…!?」
なんでお前が!?
俺は驚きが隠せなかった。
本当になんでだ!?
「セレス!!」
そう、ココロと対峙していた人物は、なんとセレスだった。
そのセレスは、俺だというのにそれも構わず、俺に剣を振り上げて冷めた顔で言った。
「死んでください」
その瞬間、俺に剣が振り下ろされた。
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