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第13話 やっと別の特訓ができると思ったのに〜

お手に取っていただきありがとうございます!


俺が走り始めてから文字通り、一ヶ月がたった。


ヨメナは本当に俺に言った通り、その一ヶ月ずっと走らされた。


毎日走っては倒れ、また走って倒れたり。

俺の体力はいまだそんなに伸びはしない。

こんな走っても体力がつかないなんて。

だから俺は目標の五周をまだ走りきれていない。


そんな中、唯一の俺の癒しがある。


それは…お風呂だ!


お風呂に入ってる時だけが癒しである。

ヨメナとかに洗われるのは恥ずかしいが、それよりも疲れが優っている。

だからお風呂は、俺の癒しになっていた。


俺はお風呂から上がり、寝巻きに着替えて寝る準備をする。

女の子になってからは、髪の毛を乾かすことも欠かせない。

俺の髪の毛の長さはもう、地べたにつくくらい伸びている。

ほんとは切りたいのだが、鬱陶しくてヨメナに切ってもらったところ、一瞬で元の長さまで戻ってしまった。

だから俺はしょうがなく、髪の毛を結ぶことにした。


この髪の毛一体どこまで伸びるのやら。

気が滅入ってしまいそうだ。


そんな髪をオシエに乾かしてもらから、俺は自分の部屋に戻って軽いストレッチを始める。


このストレッチは最近の俺の日課だ。

この身体はとても柔らかい。

開脚をすると、ほぼ百八十度まで広げることができる。

男のときはたぶん、この半分くらいしかいかなかっただろう。

男のときと違って筋力とかは大分弱くなってしまったが、身体の柔らかさと魔力の技術で大体、いや楽にカバーできるだろう。

この時はそう思っていた。


そして俺はヨメナたちにバレないように練習しているものがある。


それは魔法だ。


魔法のなかでも、光魔法の練習をしている。

そして最近、ヒールを使えるようになったために、寝る前に必ずかけてから寝るようにしている。

ただ精神が参っていて気休めにしかならないが…

そんな時ヨメナが俺の部屋のドアをノックした。


「シア、ちょっといいかしら?」


そう言って入ってくる。


俺の反応は無視か!

てかやばい!

魔法使ってたのバレたのか!?


「マ、ママどうしたの?」


俺はドキドキしながらもヨメナに聞く。

ヨメナは俺が慌てているのをおかしく思ったのか、少し不思議そうな顔をしてから喋りだした。


「明日から一人新しい子がシアと一緒に練習したいって言う女の子がいたの。シアは可愛いから男なら目をつけられそうだったから嫌だったけど、女の子だから一緒にしてもいいって言ったのよ」


お、明日から一人新しい子が増えるのか。

それはいい。

女の子だしな。

どんな人か楽しみだ。


「ちなみにシアと違って裏庭を五周走りきることができるらしいわ」


ヨメナは、俺に対し嫌味のようにいってくる。


「あと、明日からいろんな武器の扱い方を教えてくれる先生を呼んだから、明日会ったらちゃんと挨拶するのよ?」


「はーい!」


俺は元気よく返事をする。


「それじゃあシア、明日も早いからそろそろ寝なさい」


ヨメナはそう言うと、立ち上がり、俺のおでこにおやすみなさいのキスをして部屋から出ていった。


ヨメナが出ていったあとの部屋の中で俺の顔は気持ち悪いほどニヤニヤしていた。

まあ今は美幼女だからニヤニヤしてても可愛くしか映らないが。


なぜなら、明日から武器の練習ができることがとても嬉しく、笑みがこぼれてしまったのだ。


そうワクワクした気持ちを持ちながら、俺は、夢の中へと入っていった。




次の日。


俺はいつものようにヨメナに起こしてもらい、朝早くから目を覚ます。


そして朝ごはんを食べる。


食べ終わると今日も特訓があるため、動きやすい服装に着替える。

着替え終えると、先に裏庭にいくと言ってヨメナより先に出ていく。


そして俺が裏庭に出るとすでにもう、一つ人影があった。


女の子だ。

俺よりは背が高いが、まだ俺より一つ上か、同い年くらいだろう。


彼女は俺に気づいたのか、こっちに向かって走ってくる。

そして笑顔で俺に言った。


「わたしはアリサ!よろしくね!」


遠くから見て元気な子だなとは思ったが、近くで見るとより活発にみえてくる。

まあヨメナが俺より全然運動できるとか言ってたし、本当に活発な子なんだろう。


べ、別に俺より体力があってうらやましいとか思ってないんだからね!

ほんとだよっ!


「うん、よろしくね。わたしはシトレア、シアって呼んでね」


俺も自己紹介をする。


それからしばらく俺たちは、親睦を深めていった。


それから数分経つと、ヨメナがやってきた。

後ろに女の人がいるが、たぶん昨日言ってた、俺たちに教えてくれる先生だろう。


「あら?もう二人とも仲良くなったの?なら良かったわ。アリサちゃんだっけ?シアは友達が少ないから、いえ、ぶっちゃけると一人もいないからシアのことよろしくね」


アリサはその言葉に対して「はーい!」と元気よく返す。

可愛らしい笑顔なこと。


てか、友達できないのヨメナのせいじゃね?

ヨメナが過保護過ぎるから外に出る機会がなかっただけじゃん!


俺はヨメナをにらんでやった。


ヨメナはその視線に気づいたのか、少し怯えなが喋り始めた。


「で、で、紹介するわね、わたしの後ろにいるこの人はライラ、剣技はアキには及ばなかったけど、全部の武器をそつなく使いこなすことが出来るの」


「最後のはいらなかった気もするけど…私はライラ、これから剣などの武器を用いて扱えるように特訓していくつもりだ、よろしく頼む」


そしてヨメナの後ろにいた人が前に出てくる。

どこかで見たことがあるような?

気のせいか?

てか、ヨメナにこんな友達がいたなんて、初めて知った。


「それじゃあ早速訓練に入りましょう。じゃあアリサちゃんはライラと武器の練習、シアはいつもと同じメニューをこなしなさい」


「はーい!」


「了解した」


二人はそう言って訓練に入っていく。


「あれ、私は?ママ、私も武器のほうを…」


「シア、五周走り終わるまで他のことはしないって言ったわよね?


俺は、はい と返事するしかない。


結局俺はただ裏庭を走らされ続けるだけだった。


いつになったら他のことができるようになるのだろう


そう思いながらも今日の特訓は終わりを迎えた。










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