第127話 前日
エリナ久しぶりの登場です!
べ、べつに忘れてたとかじゃないですよ?
生徒のみんながいよいよテストが明日となり、慌てたり楽しそうにしたりなどしているその裏側。
「忙しいわ!なんでこんなに忙しくなってしまったのかしら!」
ヨメナは明日の生徒のための問題を作っていた。
「こんなになったのも全部ヨメナ様のせいじゃ…」
「だってシアのこと気になるじゃない!」
そう、ヨメナはシトレアと前日になるまでほぼずっと一緒に過ごしていたのだ。そのためにテストの問題が全くと言っていいほど出来ていなかった。
「あぁあ〜、もう無理よ〜」
「ヨメナ様頑張ってください!」
「頑張りたいのは山々なんだけど…あっ、そういえば」
ヨメナはさっきまでの嫌々な顔をやめて真剣な表情して言った。
「あの話が気になるわね…」
「確かにそうですね…シア様たちに被害が及ばなければいいのですが…」
「一応警戒はしているんだけど…」
ヨメナは部屋の窓の夕暮れを見て言った。
「ストレリチア王国魔術聖団…」
ヨメナの表情は、より一層険しくなった。
ーーーーーーーー
そして夜。
俺が寝ようとして、シルヴィアと自分の部屋に戻ろうとした時だった。
「あ、エリナ」
「シア…」
エリナと鉢合わせた。だが、この約一週間あまり会っていないのうちに、雰囲気が見違えるほど変わっていた。
顔を覗くと前まであった表情はなく、どこか俺を敵対視してるような表情をしていた。
「絶対貴方を殺るから。ストレリチアのために」
「うん?」
「何でもない。おやすみ」
「うん、おやすみ…」
エリナは自分の部屋に戻っていった。
「ふぅ。それにしてもさっきのエリナ凄かったな」
「そうですね…この何日かでこんなに変わるはずはないのですが…あたかも誰かに取り憑かれてるような…」
シルヴィアは真剣に考えている。
「まあ大丈夫だろう。明日はテストだから少し緊張しちゃってるのかもしれないしな」
「…そう…ですね…本当にそれだけだったら嬉しいのですが…」
そして俺たちも部屋へ戻った。
今後このエリナが、シルヴィアの言う通り重要な鍵を握ることも知らずに。
評価をお願い致します。
小説になっていない…1
小説にはなっている…2
普通…3
おもしろい…4
とてもおもしろい…5
適当ですがこんな感じで評価をつけてくださると嬉しいです。
今後このエリナがお話の鍵を握ります。