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第120話 心が温まる光景

お待たせいたしました。


「あれー?シアちゃんおはよう!!って、サラもいるー!!なんでー?」


うん?あー、アリサか…


でも、何とかこの二人の気まずい時間を乗り越えたぞ…そうだ…アリサだったらもしかしたら怒っている理由がわかるかもしれない!


「二人ともおはようー!」


そう言いながら、俺とサラをぎゅうーっと抱きついてくる。


ないな……こんな純粋なバカがそんな理由を知ってる訳がないか……うん、無駄なことは辞めておこう。


「おはよう、アリサ」


俺は一応挨拶をしておく。


「うん、おはよう!ってあれ?サラちゃんはどうしたの?」


感の鈍そうなアリサが気づいただと!?

これは期待が持てそうだ。


「私が起きた時からなんか不機嫌で…サラは何か知らない?」


「えっ?あ、本当だ!プンプン怒ってる!ほっぺがぷにぷにだー!」


そう言ってアリサは、サラの怒って膨らんでいるほっぺをぷにぷにと触る。 だがサラはそれも微動だにせず「むぅうー」と怒っているだけだ。それはそれで可愛いが。今はそれどころじゃない。


「ねぇ、アリサ?サラが怒ってる理由知らない?」


「うーん?サラちゃんが怒ってる理由?」


おっ、やっと話の趣旨をわかってくれたか。


「そう、サラが怒ってる理由」


「うーんとねー」


「……ゴクリっ」


「うーんとねー、分かんない!」


ズコッ、あ、わからないんですね?焦らしといて結局知らないんですね。あ、わかりました。期待した自分がバカでした。


「でもねー?昨日サラちゃんと午後の授業に出た時シアちゃんがいなくてすごく寂しそうにしてたよ?」


「えっ?」


俺はサラの方に振り返る。


「そうなの?サラ?」


「……プイッ」


あ、察し。


だがな?俺にはこういう時のために奥の手の必殺技があるのだよ?ワトソン君。(ワトソン君は気にしないでっ!)


「サラごめん!何でもいうこと聞くから許して!」


するとサラは身体をピクっとさせてちょっとだけこっちを向いた。


「本当…?」


「う、うん、本当だとも!ワトソン君!」


「ワト…ソン?」


「いや!なんでもない!本当だよ本当!」


「本当に?」


「本当の本当」


「本当の本当の本当?」


「本当の本当の本当の本当だよ」


「わかった。じゃあ信じる」


するとサラは笑顔で少し笑った気がした。


「あっ!サラちゃん少し笑った!」


「笑ってない…」


「え〜、笑ったよ〜」


「……笑ってない」


サラは少し頬を染めてそっぽを向いた。そして少し笑った。


「あっ、今も笑った!」


「笑ってない…」


「嘘つきにはお仕置きだよ〜!」


「っ!」


「ふえっ!?」


そしてアリサはサラと何故か俺にも抱きついてくる。


そしてしばらくそんな風に三人でじゃれあっていたが、俺はこんなのも悪くないなと少しだけ思った。




ーーーーーーーー




「子供たちは元気があっていいわねー」


「そうですね。なんか見てるこっちも心が温かくなりますね」


「あ、フィーナさん、それわかる気がします」


「………」


ヨメナ、オシエ、フィーナ、その少し後ろでセレスが、子供たち三人がじゃれあっている微笑ましい光景をドアの隙間からのぞきみするのであった。

時間があれば評価もお願いいたします。

小説になっていなかった…1

何とか小説になっていた…2

普通…3

たまに面白いとこがあった…4

全体的に面白かった…5


声優さえできればいいの方も良ければ!

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