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第40話 私、自分より弱い男には興味ないの

森で商隊が大蜘蛛に襲われた。次々に集まる蜘蛛。それはクイーン級の大蜘蛛を中心とした集団だった。


 俺は数が増えて3m程の中型が交じり出した蜘蛛達の大群を切り分け、広場に出て来たクイーンの脚を斬りつける。細かいのが商隊に向かったがクックとイケメンに任せる他無いだろう。


 流石に1回では脚を切断するに至らなかったが2撃、3撃を同じ所を狙い足を切断する。


 2本目の脚を切った所でボムを放つ、腰に持っていた魔石を消費しドンドンボムを放つと俺の周りは火の輪に囲まれた。

 

 火に阻まれ蜘蛛達の攻撃の手が止まる。


 その隙を縫い俺は暫くブツブツと呪文を詠唱すると残った魔石も全て消費し巨大な炎で出来たランスを呼び出した。


「くらえ!ヘルフレイムスピアー!」


 蜘蛛の肉を焼く焦げた嫌な匂いが辺り一面を覆う。全長30m直径2mもの巨大な炎のランスはその大きさでは勝るとも劣らない巨大蜘蛛を地面へと串刺しにするとパチパチ音を立て焼いて行く。


 子蜘蛛たちはクイーンの悲鳴に蜘蛛の子を散らす様に森へ逃げていった。


 ◇


「何処の何方かは存じませんが助成頂き助かりました。もし良ければもうしばらくご同行頂けると助かるのですが?」


 商隊長がリノ達に礼を渡している。


「いや、凄いのはそこの女性だ」 とリノが言った。


「ガブ警備副隊長の事ですな。彼女は掘り出し物でした。Aランクとは聞いていましたが、まさかあれ程強いとは。間違いなくSランク級ですな。」


リノがつかつかと俺に近寄って来た。なんか面倒くさい。


「ガブ、この仕事が終わったら俺たちと一緒に来ないか?そして俺の女になれ。」


はっはぁー?俺にお前のハーレム軍団に入れと?


「カサム達に悪いから遠慮する。」


「大丈夫、そこの鳥娘さんも一緒でも構わない。彼女たちはハーレムに肯定的だ、俺の目標は俺のハーレム傭兵団を作る事なんだ。」


人生色々な目標があるものだと感心した。しかし何と断ろうか?むぅ、月並みだがこんな台詞しか思いつかなった。


「残念だけど私、自分より弱い男には興味ないの」


くっくうー!俺が強い男に興味がある見たいな言いぐさじゃあないか。本当は男なのに本当は…。


 幸いリノは高く笑うと話を切り上げてくれた。リノはBの上位かAランクの下と言った所だろう。俺との力の差は良く分かった筈だ。


 その後森を奥へと進み俺たちはカナン国の南西に位置する隣国コーコーヤ国に着いた。


「このコーコーヤ国は女神崇拝を中心に纏まる穏やかな国だ。女神の教えで生き物を差別しないので、国を出た獣人も多く住んでいる。」


国境大橋を渡るときリノが得意そうに教えてくれたが無視をした。


「3年ぶりの祖国ですね、リノ」 


踊り子のサランがリノに寄り添い言った。踊り子という不思議な職業をサランと会って始めて知ったが、魔道師の様に魔力で支援をするのではなく踊りを通じて精霊に働きかけるらしい。そして、その効果は近くにいるパーティー全体の能力を底上げするという、集団戦で用いればと考えるとそら恐ろしい能力である。


「えぇー!せっかくガブに内緒にしてたんだぞ。リノって物知りなのね素敵って惚れる予定だったのに。」


 その頃、俺はと言うとリノパーティーの白魔導士グラと仲良く話していた。会話の内容はハニーランド東都のファッションについてである。


「で、カナンに残して来たヨエとハッシュが俺の事を着せ替え人形みたいにとっかえ引っかえ服を着せたんだが。ヨエはワーカー風というかツナギに近い動きやすい服を、ハッシュは自分と同じゴスロリ風のを。」


「ゴスロリってどんな服なの?」


「うーん、フリルやレースが付いた可愛いスカートに黒魔術や十字架みたいな柄が付いてる独特な服。」


「へぇー。私も着て見たいな。」


「はは、グラが着たらきっと可愛いよ。唯、白魔導士だと言っても信じて貰えなくなるかも。」



 山間地を抜け牧場が広がる地帯へ出た。これ以降は魔物は殆ど出ないと聞くので一安心である。


 喉かで平和な景色が広がっていた。


 護衛旅はもう少しで終わりである。目的地に着いたらコーコーヤでの冒険者登録をしようと思う。

何時も読んで頂き有難うございます。

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