第2章2
いつまで経っても…想像していた痛みは来ない。
「あら、生きてますわよね?し、死んでないですわよね!?」
恐る恐る目を開けると…ドラゴンの牙を両手で抑えている生徒会長、龍幻炎セイカ先輩がいた。
「せ、セイカ先輩…」
「やはり生きていましたわね?慎也、あなたはこんなところで諦めるような方ではないはずですわ?」
そうだ…なんで、僕は諦めているんだ…!!
立ち上がろうとするが、力が入らない。
「あら、もしかして…あぁ…既にボロボロなんですわね…わかりましたわ。」
そう言って、ドラゴンを…
「はぁ!!」
島の外に放り投げた。
「グギャア!?」
「な、投げた…?」
「そこでじっくり見てなさいな。」
ふっとセイカ先輩が消える。
「どこに…」
先程ドラゴンが吹っ飛んでいった方向から戦闘音が聞こえる。
もうあそこに…
「ここにいたか。」
後ろから煌蘭先生の声がする。
煌蘭先生もぼろぼろだ。
「!!煌蘭先生…伊川先生と、心宮さんが…!!」
「いい、もう治療している。現在ここに残っているのは私と生徒会の副会長と会長…それとお前だ。」
もうそれだけ…?
「学園区域警戒監視室の責任者にな、遠距離転移を使えるやつがいてな。全員そこに逃げた。情けない話だが…あの二人がここにいる中で一番強くてな。」
「あれは…なんです、か…?」
「どこかのダンジョンがダンジョンブレイクを起こしたのか…正直言ってわからない。だから危険だ。逃げるぞ。「セラピア」」
そう言って、僕の怪我を回復してくれる。
「…クラスメイトは…?」
「全員避難済みだ。急ぐぞ。」
そう言って、そのゲートがある場所まで走った。
ゲート前
「よし、くぐるぞ。」
くぐろうとして、思い出す。
「…先生、先に行ってください。」
フィオーネ様が無事か見に行かないと…
「…どこに行くつもりだ。」
先生が後ろに立つ。
「…」
これだけは、誰にも言えない。
「どこに行くかは知らないが…行かせないぞ。もう、宵子が悲しむのは見たくないからな。」
煌蘭先生が武器を出す。
強制的にくぐらせるつもりだろう。
「…すみません。このバツは後で受けます。」
「なにを…」
そう言って、思う。
フィオーネ様の元へ…と、瞬間…あの落ちる感覚がくる。
遠くから、煌蘭先生の声が聞こえた。
3度目だから、もう慣れ…落ちていく感覚を感じながら目を閉じた。




