第1章25
「88…89…」
やば…なにもないけど…急ぎすぎて腕が!!
てか、先生が遅い?
多分、煌蘭先生に怒られてるのかな…?
「きゅう…じゅう!!」
あと、10回!!
そんなことを思った瞬間…下に落ちた。
言葉通りだ。下に落ちた。
「は!?」
驚きながらも、でっ張りがあるかどうかまわりを探す…なかった。
それを最後に、意識が落ちる。
「っっ…ここ、は…」
なんか、見覚えがあるな…この洞窟。
そう思いながら、疲れた果てている体を起こ…ん?
「疲れが、ない?」
さっきまであれだけ疲れていたのに…その疲れがなくなっていた。
この空間の効果…?
そんなことを思いながら、奥に進むと…予想通り、花畑があった。
「あら…起きたのね。適合者よ。」
フィオーネ様がティーカップをおいて、こっちを見る。
「フィオーネ様…」
どうして僕を…?
「体の疲れは直しておいてあげたわ。これも、因果よ…「疲れている体」を「癒やされた体」に書き換えてあげたの。」
あ、そういうことなのか…
「ありがとうございます…それで、どうして僕を…?」
「…お話をしたかった…ではだめかしら?」
あ、いえ…そんなことないです。
「座っていいわよ?」
そう言って、椅子を出してくれる。
「ありがとうございます…え、本当に話をするためですか?」
「えぇ、そうよ?」
…びっくりしたぁ…なんか、厄災が来るとか言われるのかと思った。
「えっと、フィオーネ様。今僕がやっている訓練は…適切なんですか?」
今度、日曜に来たときに言おうとしてたことを今聞く。
今日は水曜日だ。
「えぇ…まるでレグアを見ているような訓練だったわ…あれで竜哉に適合しているなんて、面白いわよね…」
竜哉…知識神様のことかな?
伊川先生は知識神のスキル持ちだし。
「僕の今の器の状況は…?」
「前より少し広がってるわよ?けど、まだペナルティなしで使えないわよ。」
ですか…まぁ、そんな速くに広がったらびっくりだけどさ。
「そうね…いいこと思いついたわ。」
「なんですか?」
「あなた達が言っている…日曜日に、また来てくれる?魔法を教えるわ。」
魔法!?
スキルがないと使えないんじゃ…!!
「あら?別になくても使えるわよ。ほら」
そう言って、何も言わずに光の玉を出す。
「ど、どうやって…!?」
「スキルは魔法の基礎を作ってすぐに使えるようにしたものなの。頑張って魔法の基礎を自分の頭に入れて…自分の頭で基礎を作ったら、使えるのよ?」
まじか…使えるのか…!!
「あ、ただし…人によって属性があるわよ?」
あ、そこはそうなんだ…
「わかりました。絶対に日曜日来ますね。」
「えぇ……もう行くのかしら?」
「…はい。だって、時間を止めるのは魔力消費がすごいでしょう?」
そう言うと、フィオーネ様はびっくりする。
さっきから魔眼で見ていたが…すごい勢いでフィオーネ様の魔力が減っていている。
「私の魔力が見えるの…?」
「え、はい。」
まぁ、すごい膨大な魔力だけど…
「…すごいわ…私が考えてたよりも…」
「そ、それはどうも(?)」
なんか、変な空気になっちゃった…
「……また、日曜日会いましょう。」
「はい。また来ますよ。」
そう言って、目の前が暗くなり…
第一運動場がうつる。
「…戻ってきたのか。」
…フィオーネ様直々に成長してるって言われた…もっと頑張らないと。
「って、あと10回しとかないと…」
ちなみにだが…先生が来たのはこの5分後だ。
夜、あのあと腹筋50回やり今日の訓練は終わった。
その後、すぐに食堂に行き父さんのカレーを食べ…部屋に戻って風呂に入った。
心宮さんは僕が腹筋しているときに起き、部屋に戻ったそうだ。
大変だったよな…
風呂も上がり、ベランダから夜空を見る。
「…今日も、きれいだなぁ…」
そんなことを思いながら、湯冷めしないよう中に戻ろうとした。
未来思えば…この時、先生に言えばよかったんだ。
「あ、きれいな赤い星だな…いいことでもありそうかな?」
そう思いながら部屋に入る。
その赤い星が、平行に動いていることに気づかず…




