第1章23
「よし、全員座ったな?話をしようか。」
そう言って、始まったのが…ダンジョンの現在の特異性だった。
「現在のダンジョンは不安定だ。」
「不安定…ですか?」
ディルが聞く。
「あぁ、D級だと思っていたらBだった、C級だと思っていたらDだったりしていたり…二重ダンジョンが多い。」
二重ダンジョン…ダンジョンの中にダンジョンがあり、ランクは最低でもBだ。
「…誰かが投薬しました?」
投薬…あぁ、ダンジョン活性薬か。
「そんなバカいねぇだろ。自身も巻き込まれるような代物だぞ。」
確かに、そこまでして使いたいようなもんじゃないよな…
「…」
「それで、僕達になんでその話を?」
「それは伊川先生に頼まれたからだな。」
え…?
「クソ姉貴は20だぜ?別におかしくはねぇだろ。なんでそんなびっくりしてんだ。」
いや〜なんといいますかね…てか、まじ伊川先生何歳なんだ…まぁ、聞きはしないけどさ。
「その、なんて言われて?」
「「最近のダンジョンの様子を私のクラスにきかせてほしいわ〜もちろん、断ってもいいけど〜わかってるわね?」ってな。」
ほぼほぼ脅迫じゃないですかやだ〜
「…伊川先生、Aランク探求者にも勝てるのか…俺が思ってる以上に強いのか…」
ディル…確かに見ただけでそこまでわからないよね…
「ま、そういうわけで教えに来たわけだ。だが、時間が余った…つまり?」
剣を片手に持って、立ち上がる。
「クソ姉貴をぶっ飛ばせる機会ってわけだ。」
「いや、言い方…あ、お一つ聞きしても?」
言い方はもう変わんないと思う。
「ん?いいぞ。」
「彼氏はいるんですか?」
数秒、空気が固まる。
おま、タイキ…まじか…
「ふはははは!!!お前、名前なんて言った?」
「え、た、タイキです!!」
「初めてだぞ?ここでそんな事言われたのは!!」
…なんというか、タイキらしいわ…婚活の執着は強いってか…
「諦めろ荒山ぁ…クソ姉貴は結婚してるぞ。」
「るぇ?」
あ…どんまい。
「まぁ、タイキ…チャンスはまたくる。」
「そう、だと思うよ?」
…来るかは知らないけど。
「さて、話がズレたな…もう一度かかってこい。叩きのめしてやろう!!」
そう言って、またもや1時間30分ぐらい戦うのであった。
教室終礼後…
伊川先生に心宮さんのことを伝え、なんだか怖い顔している伊川先生を見送り…少し休憩タイム。
「…体が痛い…」
椅子の背にもたれかかり休憩する。
たったの5分だけだが…休憩するには十分だ。
「あら、一途屋くん…ご機嫌よう?なぜお昼休みの時逃げたのかしら?」
あ…すぅー、おにぎり美味しかったなぁ…
現実逃避しても斬られそう、やめとこ
「えーと、なんか仲良さそうだったからね?」
「あら、あなたの目は節穴かしら?」
辛辣すぎませんかね?
「…ごめんなさい。」
もうできることがないので、土下座をする。
「潔いのね。そうね…今週の土曜日、空いてるかしら?」
「あ、はいもちろんです。」
空いてなくても空けないと。
「なら、一度日本に戻るわよ。そこで、洋服を買うのを手伝ってもらうわ。」
そのために戻るのか…
「わかったかしら?」
「あ、はい…」
「なら、また明日。」
そう言って、蔵義姉さんが教室から出ていく。
「…休憩にならなかった…はぁ…急がないと…」
休憩タイムも終わってしまい、急いで第一運動場に行くのであった。




