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第1章17





ディルも他に下がってた人たちも戦闘隊形をとる。


「?ディルさんも慎也さんも下がった人たちも何してるの?」

ルルイアや、半分以上のクラスメイトが僕達を不思議そうに見ている。


「…出てきなさい。そこの柱の裏にいるのはわかってるわよ?」

蔵義姉さんが先頭に、ある柱に話しかける。


「てめぇか?俺等に殺気ぶつけてきたのは…!!」

鬼本も、「火炎」を発動させて待機させている。


「み、みなさん?」

ルルイアさんが心配そうに見ている。


「くくっ…いいですねぇ…」

拍手しながら出てきたのは…高身長の執事姿の男性だった。


「誰だてめぇ…!!」

鬼本が噛みつくように話す。


「私のことは、後で教えましょう。今は、チャイムがなりますので第二運動場に入ってください。」


「…どうするんだ?」

ディルが、小さな声で僕に聞く。


「行くしかないよ。」

だって、伊川先生が普通にサラッと第二運動場に入るのを僕は見ていたから!!


「私も同意見よ。皆さん、行くわよ。」

そう言って、蔵義姉さんを先頭に第二運動場に入る。


「…」

鬼本だけは、執事姿の男性に対して警戒を解かなかった。


バタン


第二運動場の扉が閉まる。


「さて〜皆さんよく怯えずにここに来れましたね〜」

そこにいたのはもちろん伊川先生だ。


「伊川先生…さっきの方は?」

心宮さんが代表に聞く。


「今紹介するわね〜みなさ〜ん」

そう言って、現れたのが7人。


「!!兄さん!?」

隣からそんな声がする。

…あの中にお兄さんいるの?

というか、お兄さんいたんだ…


「こんにちは〜私は生徒会書記担当2年A組のミアにゃ〜よろしくにゃ〜」

猫耳、猫の尻尾を生やした女性…いわゆる獣人と呼ばれる人。

これには、男子たちがほとんど全員耳に視線を向けた。

そして、蔵義姉さんの絶対零度の目によって全員が目を背けた。


「コホン、次は私だね?生徒会会計担当2年A組の久々山尚樹だ。会うことは少ないだろうが…よろしく頼む。」

2人目はメガネを掛け、本を片手に持っている男性だ。


「……………リューニア……」

3人目は、人形を片手に持った少女。

一言、それを言っただけで目をつぶった。


「え?」

他には?


「あぁ…すまんな。こいつはよく眠る人でな。代わりに俺が紹介しよう。こいつは生徒会副会長2年B組のリューニアだ。俺は生徒会会計担当3年B組のウルウィス・フォン・ロードリックだ。」

4人目はディルと似ている顔立ち…だと思ったらなんとお兄さんだった。

この人のことだったのね、さっきの。


「強そうだね。」


「あぁ…今の俺じゃあ敵わない…」

ディルが悔しそうに言う。


「私は生徒会書記担当3年B組のクロエ・ベルナール、フランス人よ。」

5人目は失礼だが、とくに挙げるような点はない。


「!!」

唯一、蔵義姉さんだけが反応していた。

知り合いかな?


「先ほどぶりだね。私は生徒会副会長をさせてもらっている、3年A組の天崎カイエだ。よろしくね。」

6人目は先程、僕達に殺気をぶつけてきた人だった。

副会長だったのか…道理で強いわけだ。

…いやまて、一つ突っ込みたい。


「なんで、その、副会長さんはティーポットを持って…?」

栗源さんに先に言われてしまった。

そう、何故かこの人…椅子とテーブルを出して座って、ふりっふりのドレスを着ている赤色の髪と目をした最後の一人…多分生徒会長だと思うが…に紅茶?を注いでいる。


「それは、私はこの方の執事でございますので。」

なるほど、確かに…ってなるか!!


「ここは茶を飲む場所じゃねぇぜ?」

鬼本、さっき怯えてただろ…そんなやつに喧嘩売るなよ…


「飲む場所かどうかは、お嬢様が決めますので。」


「…それぐらいにしまして?わたくしもそろそろお話したいのですが?」

ずっと、紅茶を飲みながら見ていた女性が話に入る。


「失礼しました、お嬢様。」

…この人がかしこまるってどんな人なんだ…


「なんだてめぇ」

また、鬼本が噛みつくように話す。


「やめなさい!!」

しかし、蔵義姉さんに止められる。


「…なんだよ。」


「わからないの…?あの人が、一番強いわ…!!」

!?嘘だろ?


「あら?よくわかっておいでですね。わたくしはこの学園の生徒会長をさせていただいてますわ。龍幻炎セイカよ。お見知りおきを。」

…日本、人か?


「どこ、の世界の方ですか…?」

ルルイアさんが聞いてくれる。


「わたくしはこの世界の横の世界…つまり、イルミアから来ましたわ…今日は、1年生全員の中から生徒会員を選ぼうと思いまして。」

ちなみに、僕達の世界はイルミーヤという。


「!?」

この学園で生徒会に入れるということは、学園で強さを認められたということでもある。

それぐらい、入るのが難しい。


「…話すのがつかれたわ、カイエ。」


「はい、ここからは私が話しましょう。皆さんにはバラバラになってもらい、私達と戦ってもらいます。もちろん、私達生徒会もバラバラですので。」

1対多ってことか…


「チーム分けは各自でやるにゃ〜」


「舐めてると、痛い目にあうぞ?」


「まぁ、私達も多少ハンデはあげますよ?」


「私もハンデはあげよう。」


「…随分と舐めてんなぁ」

鬼本が苛つきながら言う。


「では、分かれてくれ。」

そういった瞬間、僕達は動き出す。


「慎也、どうするんだ?決まってないのなら…俺の兄さんのところにいかないか?」

ディルが誘ってくれる、だが…


「ごめん、僕は…」





登場キャラ

ミア

久々山尚樹くぐやまひさき

リューニア

ウルウィス・フォン・ロードリック

クロエ・ベルナール

天崎カイエ(あまさき)

龍幻炎セイカ(りゅうげんえん)

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