第1章16
二時間目は異世界イミルティアの植物知識。
担当はその世界から来たミーヤイア先生だ。
僕の席は一番うしろらへんだ。
ちなみに、席の順番は決まりなどない…ランダムだ。
ディルは一番前で…あくびをしている。
自分の世界のことだもんな…
「さて、世界イミルティアには、5つの大国があります。人間国ウェンティア王国、宗教国家インティミア神聖国、亜人国家アルダム共和国、魔人国家アムダリラム帝国です。」
…いつか、亜人国家に行ってみたいんだよなぁ…
…なんか、横からジト目で見られているんですが…はい、すみません…
「ちなみにですが…ダンジョンゲートの形は…こちらの世界と同じ形ですよ?」
ダンジョンゲートの形は、すべて花の形をしている。
なぜ?知らないですけど?
花の茎に触ると、ダンジョンに転移する仕組みになっているらしい。
「さて、話しに戻りますね。私が教える知識は植物…まぁ、薬草とかを教えますよ。」
薬草はポーションの材料になる植物だ。
「薬草にも実は名前があります。知ってる人はいますか?」
ミーヤイア先生が聞くが、誰も手を挙げない。
おい、ディル…君はその世界出身だろ…
「む…いない、いや、いましたね。」
先生が右側を見て言う。
そこには、小さく手を上げている心宮さんがいた。
「テラペイアフィロンです…」
…心宮さんは植物系について詳しいのかな?
「はい、正解ですよ。ちなみにですが…状態異常解除のポーションは別の植物ですからね?では…」
そんな感じに植物の話が一時間続き、授業が終わった。
「さて、と…次の授業は…空白?」
前についているタブレットを見ると、そこには3時間目と4時間目が空白だった。
「む、慎也も知らないか。」
ディルが近づいてきてそんな事を言う。
「あぁ…知らされないって普通あるか?」
「…頭を使う系はどうしても苦手だ。」
「いや、まだ何もしてないだろ…」
そんな話をしていると伊川先生が入ってくる。
「はーい皆さーん。これから第二運動場にいきますからね〜」
第二運動場?
確か…
「第一より広いところでなにをするんでしょうね。」
いつの間にかいたルルイアにふたりとも驚く。
「いたのか…せめて声をかけてくれ。」
「心臓に悪いよ…」
「あははは…気づかないとは思わなくて…」
そう言いながら、僕達は第二運動場に移動する。
「なにすると思う?第二運動場で…」
「多分、スキルの扱い方とかじゃない?」
あぁ…確かに、それなら広いところじゃないとな。
「ん?なら、なんで隠されていたんだ?」
ディルが気づく。
「あ、確かに…」
あと数メートルで第二運動場につく…そんな時
ゾクッと悪寒がした。
ザザザッ!!
僕、ディル、蔵義姉さん、鬼本…その他何人かが反射的に後ろに下がる。
これは…殺気…?
「強いやつがいる…!!俺達じゃな勝てないぞ!!」
登場キャラ
ミーヤイア




