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あれは俺が高校生の時だ。

まさしの家に、のぼると一緒に遊びに行った。

まさしの部屋でゲームをしたりだべったりして過ごしたのだが、気がつくともう夜の十時を過ぎていた。

男子高校生とはいえ、さすがにこの時間は遅い。

親に怒られてしまう。

「遅くなった。もう帰るわ」

俺とのぼるは外に出た。

まさしが見送りに出てくる。

その時、まさしが言った。

「あれ、あんなところに小さな女の子がいるぞ」

まさしの視線の先は、まさしの家の前の空き地だ。

雑草だらけの。

俺は視線を追って空き地を見た。

さして広くない空き地は街灯に照らされていて、うっすらだが全体が見渡せた。

しかしどこにも小さな女の子なんていない。

「おい、女の子なんていないぞ」

のぼるが言ったが、まさしは言い返す。

「いや、いるじゃないか。空き地の真ん中に小さな女の子が」

「いやいや、どこにもいないぞ。からかってんのか」

俺が言ってもまさしはやはり同意しない。

「いや、はっきり見えるぞ。なんであんなにはっきり見えるのか不思議なくらいに。笑って、俺を見て手招きしているぞ」

その口調はやけに真剣そのものだ。

その顔も。

どう聞いてもふざけているとはとても思えない。

「そうか、いるんだな」

俺が適当に答えると、のぼるが同様に答えた。

俺はなんだか気味が悪くなってきた。

のぼるも俺と同じみたいだった。

「とにかく遅いから、もう帰るわ。おやすみ」

「じゃあ、またな」

俺とのぼるは、逃げるように家に帰った。


次の日、まさしが階段から落ち、頭を打って死んだ。



       終

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― 新着の感想 ―
∀・)主人公とのぼるは何となく察している感が…… ∀・)空き地に現れた幼女がまさしを手招きでさそっていたことから彼を狙っていたのは間違いないと思うのだけど、彼が転落死したのと何か関係があるのか?とい…
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