第4章:戦の始まり
あの会談から1ヶ月。3つの陣営の幹部が集まって、作戦を練っていた。俺がふと質問をした。
「なぁ、君らはなんで奴らを攻めようと思っていたんだ?」
最初に答えたのは、アークだった。
「私は、単純に気に入らないだけだ。一時軍の兵士たちは、他の領土で事件を起こしているし。君の郷里も、Steam帝国内だろ?」
ゼータが被せるように続けた。
「俺も似たような感じだ。この前、俺らは襲撃にあった。重臣だった、スーとタッキーによってな。返り討ちにしたあと、彼らの遺体から所持品を回収して発覚した。彼らを扇動したのも...Loe-Frize帝国の奴らだった。」
しばらくの沈黙。意外なことに、それを破ったのはクロッサスだった。
「我の場合は違うぞ。Loe-Frize帝国の傘下として重要な役割をしている"Frize教会"は知っていると存じるが、その教会に、我が故郷の村が襲われたのだ。運良く敵の一人を倒して逃げ出すことはできたけどな。それで、倒したやつの首の紋章が..."Frize教会"の紋章だったんだ。再びあの村を訪れたときには、すでに一帯が荒野と化していた。まぁ、自分が仕えるべき君主を見つけられたのは、幸か不幸か...。」
ーー彼らにも、彼らなりの理由があるのか...。
半月後、Loe-Frize帝国への攻撃が開始した。
進軍情報ーーーーーーーーーーーーーーーー
~連合軍~
・Taw-ya-kar独立政府軍(北方から攻めていく):750名
・Steam軍事政権軍(東方から攻めていく):5000名
・革命軍(南方から侵入し、手薄になった帝都を攻める):500名
~帝国軍~
・Loe-Frize帝国軍(領内に散乱しているが、どちらかといえば東部に集中している):25000名
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俺は500名の同志を率いて進軍していた。突然、隊列の後方が騒がしくなった。敵襲だ。敵は...見覚えがある。他でもない、姉を殺った奴らだった。既に30~40名の同志が倒れている。壊滅は目前に差し迫っていた。更に1000名ほどの敵が近づいてきているのが遠くに見えた。
俺らは逃走を開始したが、遅れた同志から殺られていく。国境を越え、血反吐が出ても走り続けた。気がつけば、幹部4名+精鋭4名+20名ほどになっていた。
他の2陣営も、苦戦を強いられていた。
北方は結構進軍できていた。しかし、燃料補給のために母艦が帰還してしまった。ドローンの修復は母艦で行っていたが、それができなくなってしまっていた。母艦の速度は、高性能なだけあって速いとは言えない。その間に多くのドローンが、撃墜したり、損傷して戦線離脱したりしていた。戦線は徐々に押し返されていた。
一方、東方では、押しては押されての泥沼の戦闘になっており、長期戦を余儀なくされていた。そして、夜襲に遭って物資を置いての撤退になってしまった。
ーーLoe-Frize帝国への攻撃は、一時中止となった。
戦況ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~連合軍~
・Taw-ya-kar独立政府軍:750名→700名
・Steam軍事政権軍:5000名→2000名
・革命軍:500名→28名
~帝国軍~
・Loe-Frize帝国軍:15000名→10000名
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俺らは今、Loe-Frize帝国に、2度目の攻撃を仕掛けている。
進軍情報ーーーーーーーーーーーーーーーー
~連合軍~
・Taw-ya-kar独立政府軍:700名
・Steam軍事政権軍:2000名
・革命軍:28名
~帝国軍~
・Loe-Frize帝国軍:10000名
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Loe-Frize帝国の兵士たちが見えてきた。俺らの軍に向かってきている。相手は4倍...だが、俺らの方が士気も統率力も高い!しかも装備もいい!ここで、畳をかけるぞ!
ーー1時間は経過しただろうか。両軍とも、壊滅的な被害を受けていた。
戦況ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~連合軍~
・Taw-ya-kar独立政府軍:700名→680名
・Steam軍事政権軍:2000名→1200名
・革命軍:28名→20名
~帝国軍~
・Loe-Frize帝国軍:10000名→3500名
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相手の方がまだ多い...。でも、比率は4倍から1.7倍にまで迫っている...!分はこちらにあり...!
そして20分後、敵兵氏は逃走を開始した。ここで3手に分かれることになる。
作戦ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・Taw-ya-kar独立政府軍:母艦の燃料が尽きかけていたので自国領に帰還
・Steam軍事政権軍:Frize教会を攻撃
・革命軍:皇帝のいる宮廷を攻撃
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宮廷は、閑散としていた。それは、きらびやかとは言えない、寂れた古城のようなところであった。辺りを警戒しながら進んでいくと、大広間に出た。そこには、7名の人が立っていた。
恐らく皇帝と最小たち誰が皇帝なのか...。そう思っていると、真ん中に立っていた人が声を上げた。
「俺様こそ、皇帝ローエテッドだ。」
意外。この中で一番、皇帝っぽくなかった人だった。違いは真ん中の「60」が「L」になっていただけで、『黒服に白い仮面、緑色の矢印』という特徴は、まさに一般的な帝国兵そのものだった。
「殺されるとは思っていないのか。」
「殺される?俺様達より1人多いからって、笑わせてくれるな。」
不意に、ローエテッドの横に侍っていた6人が飛びかかってきた。
「さぁ、先手は頂くぜ。」
皇帝&宰相一覧(左から順に)ーーーーーー
・シンク(所持武器:長剣)
・ネイテン(所持武器:槍)
・セシー(所持武器:弓)
・皇帝ローエテッド(所持武器:フリスビーによる風斬)
・ネイ(所持武器:双鎌)
・ヤギー(所持武器:卵型グレネードランチャー)
・クロス(所持武器:鍵爪)
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