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Disputers~革命の日~  作者: Disputers
「革命軍」視点
3/8

第3章:極めた先に

1月後、俺は再びゼータを訪れていた。今回は、俺とゼータ、2人きりの会談だ。

「どうだ?貴殿の『革命』とやらは順調か?」

「あぁ。そうだな。人数こそ数十しか増えていないものの、所持兵器の質は格段に上がっている。アレンなんか、なんか猫型の兵器(PoCっつーらしい)を開発しているし。」

「そうか。それは面白いな。では、本題に移ろう。貴殿に朗報があるのだ。俺は『Taw-ya-kar独立政府』という派閥と同盟を組んでいるが、彼らも『革命』に興味を示しているらしい。会ってみるか?」

「喜んで受けたい。」




5日後に3勢力の会談を行うことになった。


会談メンバーーーーーーーーーーーーーーー


革命軍

・アッセ・バーン

・ナシュ・バーン

・フランカール

・アレン

・マシュー・オーク

・ブースト・アスター

・ニール・エンスー

・トゥーリ・ジュリマン

Steam軍事政権

・ゼータ・スペア

・クロッサス

・スペード・タンカー

Taw-ya-kar独立政府

・アーク・パニッシュ

+???

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


俺ら、『精鋭部隊』も含めた8人は、先にゼータ御一行と合流して、スペードの戦車(移動手段と化した兵器)の上に乗って、共にTaw-ya-kar独立政府の幹部がいる「空母」に向かっていた。


「彼らはどんな人なんだ?」

アレンがゼータに尋ねた。ゼータは戦車の後ろを器用に歩くクロッサスを指して言った。

「う~ん、こいつ(クロッサス)みたいな奴らだな。」

「我がどうかしたか?」

「あぁ、頭がそこそこ良い機械ヲタクか。」

「何?『そこそこ』か?」

「あ、『機械ヲタク』には触れないんだな。」


アレンはもう向こう側(軍事政権の奴ら)と打ち解けているみたいだ。空を見上げると、1kmくらい先に巨大な船(会談予定地)が見えた。気球のような形で、ざっと100mはある。俺は船に向けて大きく手を振った。




次の瞬間、空母から1機のドローンが飛び出して、俺らを襲った。すかさずゼータがドローンを撃ち抜いた。が、その破片の一部が、俺らに向かって墜落してきた...!

「伏せろ!」

俺は叫んだが、その心配はなかった。目の前で気化したのだ。

「クロッサス!助かった!」

「ふん、こんなもんだ。模擬戦で壊されたときに、ついでに改良したんだ。それで、最大出力じゃあ、照射したものは余裕で1000度越えできるようになったんだな。いやぁ~これが大変で~。前々から構想はしてたけど、なかなか実用化できなかったんだ。エネルギーロスが多くてな。でも、帯電されたときに思いついたんだ。内部で反射させることでロスを減らせる、ということだな。でもそれからも断熱とかが大変で...」

「クロッサス、もう十分だ。」

「了解。」←(話し足りない)




母船が降りてきた。俺らが構えていると、中から若い男が出てきた。ゼータがキレ気味に言った。

「アーク殿よ...。これがどういうことなのか説明していただきたいな...。」

アーク...!彼がTaw-ya-kar独立政府のトップなのか...!


アークは淡々と、無表情のまま答えた。

「私ら幹部が奥の部屋で休んでいたら急に部下が飛び出してしまったようだ。司令室に行って撤収命令を出したけれど止まらなかったのだ。彼らは狂暴化しやすいから気を付けたほうが良い。まぁ、暴走したら私らも専用ドローンに乗って一網打尽にしてやるだけだけど。」


いやその前に言うべきことがあるだろ。


そう言おうとしたその時、ゼータが背を向けて言った。

「もういい。俺らは先に帰るぞ。クロッサス、彼らの紹介と事態の収集だけしておいてくれ。」

「承知した。」


突然、少年が現れた。顔はまだ幼いが、少年と呼ぶに相応しくないほど背が高い。これでも170cmはある俺よりも高いくらいだ。

「貴様は誰だ?」

「あぁ、顔を見せるのは初めてか。我が、クロッサスだ。母艦に入るには大きすぎるので、降りてきたのだ。」


少年(クロッサス)はそう微笑みかけると、機械(クロッサス)の足を折りたたみ、母艦の中に入っていった。




俺らはその夜、ゼータの館に泊まることにした。


ーーそれにしても、なぜクロッサスを残したのだろうか...?ゼータは『外交に長けているからな』と言っていたが、本当にそれだけなのだろうか...?あ、そういえばアークが『専用ドローン』とか言っていたな...。ってことはつまり...


<<<やっぱり機械ヲタクってことじゃねーか>>>


そして俺は眠りについた。クロッサスが帰ってきたのは翌日の明け方だった。

「『幹部の司令なしでの攻撃の禁止』と『ドローンへの強制帰還装置の取り付け』を義務づけさせてきたぞ。やっぱり交渉は楽しいな。」

「それってつまり...。」

「それ以上は言ってはならぬぞ?」



後日、俺ら革命軍メンバーは独立政府のもとへ再度向かった。

「そうだ、こんな奴らを知らないか?スーツ姿で、覆面に黄緑色の矢印があって、60っていう文字がある奴。」

「それはLoe-Frize帝国の兵士だね。それがどうかしたのか?」

「俺を養ってきた姉貴を...殺りやがった奴らだ。俺はこいつらを...。」

「やはり君を駆り立てたのは、復讐心だったんだな。まぁ良いよ。ちょうど私らも潰そうと思っていたところだし、協力してみないか?」

「望むところだ!」

「そういえば、ゼータ達も協力しているし、作戦とか実行とかは、彼らが中心になるけど良い?」

「あぁ、それで良い。喜んで協力しよう!」


3者で対抗すれば勝ったようなものじゃないか!

ーー「革命」が、大きく前進した。

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