プロローグ
初投稿です。
よろしくお願いします
……自分は何をやっていた?
……どうしてこんな状況になっている?
この空間には何も無い。
何も感じることもない。
何も見えず、何も聞こえず、何もかも感じられない。
あるのは考える心だけ。
.....虚空だ。
すると足元からナニカに引っ張られるような感触を覚えた。
何だこのゾッとするおぞましい気配は。
引っ張られたら自分が消えてしまうような感覚。
足元から何かに呑まれるような感覚。
怖い! 怖い!
助けてくれ!!!
ここには何も無い。
その事実を思い出し狂いそうになる。
僕は消えてしまうのか!?
こんなのに呑まれるくらいなら、死んだ方がマシだ!
殺してくれ!
……だが着実に呑まれ続け下半身が消えゆく。
どうしてこんな目に会わなくちゃ行けないんだ!
過去に何をしたのかも覚えていない。
どうして自分は生きているんだ?
これが死ぬってことなのか!?
……考えが纏まる間もなく首まで呑まれていく。
嫌だ!嫌だ!イヤダ!イヤダ!
イヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ
イヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ.......
「.....死にたくない」
死というものを心底呪った。
……頭まで呑まれていった。
―――僕は消えた。
―――闇から一筋の光が差し込んでくる。
何かが優しく僕を包む。
僕を包んでくれたものが、光へ導いてくれる。
.....僕は救われたのか?
ナニカに呑まれた僕が? 消えたはずの僕が?
―――闇から完全に抜け出した。
.....眩しい。
体が解放された気分になる。
体は動かせない、でもいいんだ。
風の吹く音が聞こえる。誰かの声が聞こえる。
それだけで安心できる。
.....少し安らかに眠らせてくれ。
それが僕、マークスが2度目の人生を始めた日だった。
誤字脱字があれば教えてください。