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地球から追放されたけど、お土産付きで帰ってきます。  作者: 火曜日の風
2章 地球激闘編
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26話 目覚めの一言


 椅子に座りテナが起きるのを待っている。

 ベッドに寝かせたテナの周りには、瑠偉達が集まってテナの体を起こしながら、服を着せている。テーブルの付近に、胸部が開いたロボットが目を開いた状態で停止している。


「ララ、テナだったロボットは、魂を入れると動かせるのか?」

「稼働可能です。入られますか?」


「俺は入る必要はない、死なないしな。体は大切に保管しておいてくれ、使うかもしれない」

「了解しました、メンテナンスをして保管しておきます」


 しばらくすると青髪少年ロボが2体入ってくる、少年ロボはテナだった体を持ち上げると部屋から出ていった。その様子を羨ましそうに麻衣が見ている、まさか<ロボットになりたい>と思ってるんじゃないだろうな?


「麻衣、テナの話聞いていただろ? 食事とか睡眠も必要なく、無限に生きる時間の辛さを。ロボットになりたい、なんて思ってないよな?」

「わかってるわよ。ただ、そのロボットはどうするかなー? と思ってね」

「今は決まってないな、そのうち何かに使うよ。で、さっき話がしたいと言ってなかったか?」


 麻衣は、頭を少し後ろに向けて、ベッドに居る瑠偉達を目線で追う「ちょっと、皆聞いてるので・・・今は」と小声で言った。そんな事は、今さら恥ずかしがる関係でもないだろう、俺との関係も知っているしな。

 そんな会話をしている時に、テナが目覚めた様だ。上半身を起こして、頭を抱えている。


「יש לי כאב ראש כואב.」


 テナが何やら言葉を発したが、聞いたことない言葉だった。魂の記録回路に脳を繋いだが、日本語の記憶はロボットの方にあったのかな? それとも、つい自国の言葉が出たのかな?


「ララ、日本語の記憶は魂に記録できてないのか?」

「魂の方にも、記録はされております。しかし、生身の肉体へ魂の定着データが存在しまん。

 よって、私にも分かりかねます」


 銀河系最強の頭脳でも分からないことがあったか。しかし、どうするかな?

 おそらく、うまく記憶の整理ができていないのだろう。

 魂から記録を取り脳に伝えるか・・・・あぁ~一人いたな、すっかり忘れていた。


「夜巳、出番だ!」


 天井に磔にされている、夜巳を見上げる。目がちょっと涙で潤っているが、大人しくしていたようだ。そのまま夜巳を下し、床に立たせてアゴの固定を解くと同時に、俺に向かって走って飛びつき、俺のお腹に顔を埋め抱きしめる。


「ひどいです、ひどいです。千年ぶりなのに~」

「よしよし、上から見ていただろ? テナの介抱を頼む、後で可愛がってやるからな」


 と、頭をナデナデしながら諭すと、元気よく「うん、わかった」と言いながら、ベッドに向かって行った・・・ふふふ、ちょろいな。では、麻衣のムダ毛処理の愚痴でも聞いてやるか。


「よし麻衣、温泉で少し戦闘後の体を癒そう。ララはナノマシンの服を持ってきてくれ、2人分な」

「了解しました。では後ほど」


 俺は麻衣に近づき、スカートの中に手を入れ太ももの内側に触れ、テレポートの準備を開始する。


「ひゃぁ~! ちょっと、ちょっと」

「ん? アゴは辞めてほしんだろ?」


 そう言えば、場所は何処にしよう? 熱海でいいか、あそこなら立ち入り禁止区域で、人も居ないし、見られることもないだろう。そのまま俺の知っている、熱海の露天温泉めがけてテレポートする、そうだ先に放射線保護バリアを張っておかなくてはな。


 露天風呂の上空に到着する、下を見ると露天風呂は健在だった。湯気も出ていて温度は適温のようだが、長い年月掃除も行われていなかったようで、周辺の岩には黒いカビやら、苔とかが付着している。お湯の方は、絶えず沸き出ているようで綺麗な透明だ。


「麻衣、少し浮いてろ。放射能を除染する」

「そんな事まで出来るんだ・・・」

「言ったろ? 真の力を取り戻したって」


 麻衣が浮くのを確認し、左手から俺の本体を出す。

 陰影のない漆黒のガス状の本体が、俺の左から出てくる。その本体をらせん状に俺達2人を取り囲みながら、かつ放射線保護バリアを、露天温泉を覆いつくすまで広げる。


「うぁぁ・・・マジですか・・・もはや人間じゃない」

「失礼な言い方だな、そんなにお仕置きが欲しいのか? 夜に捕縛プレイだな」

「ぜっっっったいイヤ!」


 俺の本体で、放射性物質と放射線を選別しならが食い尽くし、自身のエネルギーに変換し取り込む。本体を戻し下に降りながら、麻衣にタオルを投げて渡す。


「よし入るぞ!」

「ホントに・・・どこから出てくるんだろう? このタオルは・・・」


 地面に着いて服を投げ捨てながら脱いでいく。ララにナノマシンの服を2人分頼んだから、このオッサン臭のする服は捨てよう。もう、若者の肉体になったしカッコいい服を着よう。

 温泉に入り肩まで浸かる、上を見上げると麻衣がまだ浮かんでいた。


「早く来て入れよ、話があるんだろ?」

「うん・・・・ちょっと、この不思議なタオルについて考えてた・・・」


 麻衣は降りてくると、タオルで隠しながら器用に服を脱いでいった。

 今さら隠す程の仲でもないのにな・・・


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