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地球から追放されたけど、お土産付きで帰ってきます。  作者: 火曜日の風
2章 地球激闘編
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9話 戦いの前夜 その5


 さて最後に、ガイルアのとの戦い方でも聞いておくか。


「ところで夜巳よ、例の<死の流動体>とやらは、どうやって戦って勝つんだ俺は?」

「状況は視えなかったですね、能力の大きさに差があり過ぎます。しかし、明日居なくなることは確実に視えました。ちなみにダーリンの未来も視えませんし視ません。これからは、自分と他人の未来は、視ないことにしたんです、つまらないですからね」


 っち、使えねーな・・・


 夜巳の予知能力、人物を対象にするときは、自身より力の弱い人間しか見れない。

 おそらく瑠偉と美憂の未来は視れるだろう、麻衣は結構パワーアップさせたから視れないだろうな。


「不安なのですか? 私が慰めますよ? 体を使ってね・・えへへへへぇ」

「不安は無いな・・・だが、幼女は無理、胸無いし犯罪だし、胸無いからな」


「むーー、2回言ったし。昔流行しましたね、それ」と言いながら夜巳は、胸に手を置いて麻衣のそれと比べている、そして視線を美憂の胸に向けて「なーかーっま」と不敵な笑みを見せる、美憂は眉間にしわを寄せてご機嫌斜めのようだ、さらに殺気を感じたのは気のせいだろう。


「じ、じゃあ…お前ら個室で寛ぐがいい、ララよ案内を頼む」

『それでは城島様、佐久間様。ご案内致します』


 ララの後について行く瑠偉と美憂、去り際に麻衣を見た。その表情はとても悩ましそうで、この関係をまだ気に掛けているようだ、だからと言って止めないけどな。その麻衣は、瑠偉達と俺を何度も見比べて「えっ、えっ」と言っている。


「兼次ちゃん、私の個室は?」

「無いよ、麻衣は俺と寝るからな!

 ワームホールの作成で日数が開いたし、今日の俺は濃ゆいぞ!」


「わーい、初めてのスリーピーだぁ」と夜巳は椅子から降りベッドに向かって走っていく、そのままベッドに向かってジャンプし、仰向け大の字になった。そして右手をこちらに向けて、来い来いの手招きをしている、さらに「さあ来い」とか言っている。


「それは無い。と言っているだろう」


 夜巳をそのまま、大の字姿勢で浮遊させて天井に張り付けた。


「わー、天井しか見えないよー、生殺しー、イヤァーー」


 それと同時にララが部屋の案内から戻ってきた、そのまま俺の側まで来て停止する。

 麻衣の側に行き肩に手を置く「さて、始めるか・・」


「えええええぇー、この状況でぇー?」

「なにか問題でもあるのか?」


 「あるわよー、見てるし!」とララに指をさす「聞いてるし!」と天井に張り付いている夜巳を指さす。


「ララは多少形が変わったが、前の銀の球体と同じだぞ? 天井のはオブジェクトだな」

「多少じゃなーい、すごく視線を感じるよぉ! てかオブジェクトって何よ!」


「慣れるしかないな、上のあれは置いといて、ララは今後は俺の側に付きっきりだぞ」

 その言葉が終わると同時に・・・・


 ………

 ……

 …


「フゥー……なんか二人きりの時と違ったね。新しい扉が開いた気がする」


 麻衣は、そのままベッドから降り着替え始めた、パジャマにだ。


「前々から気にはなっていたんだが、なんでお前ら服のまま寝ていたんだ?」

「生着替えを見られちゃうでしょ? あとはパジャマ姿を見られたくない」


 確かに麻衣のパジャマ姿を見ると、胸元が若干開いている。生地も薄いせいか、下着ラインが見えるし、体全体のラインがよくわかる。


 これは是非とも瑠偉の姿を見ておきたいな、ついでに美憂のも…偶然を装い部屋に入り確認したいところだ。しかし、東京の件もあるので、暫らくは遠慮しておこう、また関係が悪くなるのも嫌だしな。


 そんな事を考えていると『その方がよろしいかと、思われます』とララが発言した。

 ララの俺への思考解析はかかなり進んでいるようだ、行動を予測して突っ込みが来るとは。


「俺って、寝るときはパンツ一枚派なんだけど、いいかな?」

「お好きにどうぞ! 掛け布団無いけどね!」


 そうだ掛け布団は無い、テナにも聞いたがそういう文化は無いそうだ。生活環境に関しては徐々に変更していく必要がある、これからの課題だな。

 とりあえず掛け布団を何とかするまで、服のままで寝るか・・・


 麻衣も俺の横で寝始める、天井からすすり泣く音が聞こえたが、気にすることなく眠りについた。


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