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天国か地獄
この先にあるのは天国か、地獄か。
男の子がある壊れた銅像の前に立っている。雑草が生い茂った荒野。周りには散らばった建物の破片や道路標識のガラクタ。
彼はその壊れた銅像を強い眼差しで見下ろしていた。その銅像に恨みでもあるかのように。
暫くして彼は歩き始めた。彼の目にはまだ強く恨みがましい雰囲気が残っている。「あいつのせいで僕はこんなになったんだ・・・。」彼はそう思っていた。
ボロボロの服。煤けて太陽の光で焼けた肌。約一ヶ月一人でここまで歩いてきていた。車も何も使えなくなったこの土地でその手段しかなかった。行き先は政府都市、国の中枢。
「行かなきゃいけない、復讐するために」