大きくなる気持ち
今日の私はまさに偉業を成し遂げたと言っても過言ではない。なんといっても土曜日の朝にしっかりと起きたのだ。それも寝ぼけ眼でなんとか起きたのではなく、ちゃんと眼もぱっちり明いてるし頭もすっきりしてる。昨日は夜の9時に眠って今は朝の7時だからそうでなくては困るのだが。
おかげで午前10時の待ち合わせにもこうして10分前に到着できるのだ。携帯の時間を見ると9時47分。これは余裕で間に合うだろう。
「おはようございマス」
先にエリーを待っているつもりだったが、既に待ち合わせ場所にはエリーが待っていた。
「おはよう。お待たせ」
本当は私が先に待っていたかったんだけど、仕方ない。
「いえ、わたしも実は今着いたばかりデシタ」
なんかこれって昔の少女漫画とかにありがちなシチュエーションだな。そんなことよりもせっかく休日にこうして遊びに行こうというんだから早く出発するとしよう。
「それじゃ行こうか」
「はい!」
今日はとりあえずこの街で出来得る限りの娯楽を楽しもうということでエリーと予定を立てている。まずは駅の近くの映画館で映画を観ることになっている。
「まだ時間まではあるし、売店でも見ようか」
「そうデスネ」
エリーと映画館の売店の商品を眺める。しばらく映画館に来ることがなかったから全く知らない映画のものも多い。
「いろんなものがありマスネ」
「うん、思ったよりいろんなのが売ってるねぇ」
映画のパンフレットからアニメのプラモデルまである。映画館の売店もいろいろ売ってるんだな。
今日観る映画は花の女子校生が観るような恋愛映画……ではなく、家族愛がテーマの感動ものだった。エリーがイギリスに居た頃からこの映画の監督の作品が好きだったということで今日はこの映画を見ることにした。
そうこうしているうちに劇場の開場時間が近づいてきた。
「そうだ、エリーはなにか食べ物とか買っていく?」
せっかくだしポップコーンでも買っていこうかな。
「そうデスネ……わたしはお茶を買っていこうと思いマス」
「うん、それじゃ一緒に買いに行ってから劇場に入ろうか」
エリーと一緒に買い物を済ませてから劇場の席に着く。
「そろそろ始まるね」
劇場の照明が落ちて予告編が始まる。近日公開の映画の予告編を観ていると案外知らない映画ばっかりなんだなと思う。テレビはご飯を食べるときとか適当にだらだらしてるときにつけてはいるけど、あまりCMに意識を向けることなんてないからこんなのもあったんだと改めて思う。
CMの予告編が終わって配給会社のロゴが流れてから本編が始まった。
映画の内容は家族愛がテーマなだけあって穏やかながらもしっかり泣かせに来るような感動ものの映画だった。私はさすがに泣きはしなかったけど、いい話だなと思ったし、おもしろかった。エリーがこの監督の作品のファンだって言うのもなんだかわかったように思う。
「うう……」
隣を見ると声を抑えながらもボロボロ泣いているエリー。エリーがこれだけ泣いているのに私はケロっとしていると思うと私は感覚がずれているのかなとも思ったけど、感覚は人それぞれだと自分に言い聞かせることにした。
「ふえええん」
エンドロールが終わり劇場から出るとエリーが堰を切ったように泣き出してしまった。上映中は声を押さえていたのが今爆発したのだろう。
「よしよし」
別に悲しいことがあったわけじゃないからなんか違う気もしたが、泣きじゃくるエリーを抱きしめて慰める。……私的にもこれは役得だし。
「スミマセン……」
泣き止んだエリーは恥ずかしそうに顔を赤らめている。
「気にしないで。そうだ、そろそろお昼だしどこかでご飯食べようか」
映画が終わって時間はちょうどお昼になるところだ。私はポップコーンを食べたけど、エリーは飲み物しか買ってなかったからお腹も空いているだろう。
「あっはい。わたしもお腹空きマシタ」
「そこのファミレスでいい?」
ちょうど映画館のすぐそばににファミレスがある。今ならまだギリギリ席が空いてるかもしれないし、他に店を探してお昼のピークタイム突入は避けたい。
「はい」
なんとか混む前にファミレスの席をゲットできた。
「映画おもしろかったデスネ」
「うん、それにエリーはあんなに泣いちゃうぐらいだったもんね。確かに良かったと思う」
「も、もう!あれは忘れてクダサイ!」
赤面するエリーはあまり見れないからなんだか新鮮な気分だ。それに、最近は私がエリーに赤面させられっぱなしだったからたまにはこっちもそういう顔を見せてもらってもいいよね。
さっき観た映画の話をしているうちに頼んだ料理が出て来る。私のハンバーグのセット、エリーのオムライスがテーブルに並ぶ。
「この後はどうするんデスカ?」
食事をしつつエリーから聞かれる。次はこの近くにあるゲームセンターとかに行ってみるのはどうかな。エリーに聞いてみることにしよう。
「うーん、すぐそこにボウリングとかゲームセンターがくっついたところがあるからそこに遊びに行ってみようか?」
「なんだか楽しそうデスネ!」
エリーはあまりゲームとかしなさそうと思っていたからどうかなと思ったけど、案外好感触のようだ。誘ってみて良かった。
「おー……なんだかすごいところデスネ」
ファミレスでの食事を終えてゲームセンターにやってくるとこのいろんなゲームの音が混じり合ったごちゃごちゃした感じにエリーは圧倒されているようだ。
「そういえばエリーってゲームとかするの?」
「んー、おもしろそうだとは思うんデスケド、あまりやったことないデスネ」
「そっかー、じゃあちょうどいいね」
私は結構まどかとゲームセンターには遊びに来ているので、それなりに詳しいはずだ。
「とりあえずいろいろ観て回ろうか」
「はい!」
とりあえず店内を回りながら面白そうなゲームがあったらやっていくスタイルで歩き回ることにした。
「あれはなんデスカ?」
エリーが指差した先にあったのはエアホッケーの台だ。なんだか懐かしいな。小さい頃父さんや母さんとやった記憶がある。
「エアホッケーっていってこれで弾……みたいなものを打ちあうの。それでこの穴に多く入れた方が勝ちってゲームだよ」
台に着いている弾を打つ円形のものを持ってエリーに説明する。そう言えばこれってなんて名前なんだろう。今まで気にしたこともなかったけど、改めて持ってみるとなんとも名状しがたいような形な気がする。
「やってみる?」
「はい!」
エリーも乗り気みたいだし、久しぶりにやってみるのもいいだろう。コインの投入口に100円を入れると弾が出て来る。
「いくよー」
まずは軽く弾をエリーの方に打つ。
「わわっ」
慌ててエリーが打ち返してくる。何気に的確にこっちのゴールを狙ってくるいい一球。
「おおっやるねー」
こっちも負けじと打ち返す。
「わっ、ちょっとびっくりしましたケド、なんだか慣れてきまシタ」
「おおっ!?」
予想外の鋭い一撃に1点をエリーに奪われてしまう。
「やりマシタぁ!」
「むむむ……油断したよ」
次の弾が出てくる。今度はこっちも本気で行こう。
「負けたあ……」
エリーの秘められた才能を開花させてしまったようで、結果は私の惨敗だった。
「すっごく楽しかったデス!」
「初めてでこのレベルとはエリーの潜在能力は恐ろしいね」
さすがにもうちょっといい勝負になるとは思っていたが、まさかここまで完膚なきまでに叩きのめされるとは思わなかった。
「えへへ、次は何をシマス?」
「今度はあれなんかどうかな」
私が指差した先にはガンシューティングのゲーム機がある。
「あれはどんなゲームなんデスカ?」
「シューティングゲームだよ。とりあえず行ってみようか」
エアホッケーの台を後にして次のシューティングゲームに移動するとエリーの顔が急に青ざめてしまった。
「り、リン……これって……」
このゲームは迫ってくるゾンビを銃で倒していくというゲームでデザインにはおどろおどろしいゾンビのイラストが使用されている。
「これでゾンビをやっつけるゲームだよ」
銃の形をしたコントローラーをエリーに見せる。
「ゾンビ……こ、怖いデス」
エリーはこういうのは苦手だったのか。失敗したな。
「ごめん、エリーはこういうの苦手だったんだね。他のゲームやろっか?」
「い、いえ!せっかくリンが勧めてくれたんデス。わたし、やりマス!」
「無理しなくていいんだよ?」
なんだか申し訳ない気持ちになるが、こうなると多分エリーも引かないと思う。
「わたしは大丈夫デス!」
そう言う割にはがっしりと私の腕に抱きついて震えているエリーはなんだか小動物みたいでかわいい。
「そこまで言うならやってみますか」
100円を入れてゲームがスタートする。すと、敵のゾンビがわらわらと画面に現れる。
「いやあああああ!」
「お?おお!?」
悲鳴を上げながら銃を乱射してゾンビをなぎ倒すエリー。私が倒す間も無く次々とゾンビを倒していっている。
「すごいなあ」
もう私にはそれしか言葉が出なかった。エリーってやっぱりゲームの才能があるんじゃなかろうか。
結局ほとんどエリーが敵を倒してしまい、あっさりゲームをクリアしてしまった。しかも今までのハイスコアを塗り替えてトップの得点まで叩き出してしまった。
「や、やっぱり怖かったデス……」
ゲームが終わってからもエリーは私の腕にしがみついている。エリーはこんなに怖がっているが、実際ゾンビの方がエリーを恐れていただろうなと思う。
「いや、すごかったよエリー。私より全然上手かったもん」
「リンに褒められるのは嬉しいデスケド、ああいうのはやっぱり苦手デス……」
エリーのホラー耐性は思ったよりも低いみたいで今日はホラー映画にしなくてよかったなと思う。私の腕にぎゅっとしがみついているエリーはかわいいけど、ずっとこのままだと私の方がドキドキしすぎてダウンしてしまいそうなので、次のゲームに行くことにしよう。
「次はあっちのUFOキャッチャーをやってみようか」
UFOキャッチャーは割と得意だ。ここまでエリーがずっと活躍してたけど、今度ばかりは私もいいところが見せられるかもしれない。
「なんだかいろんなものがありマスネ」
UFOキャッチャーの景品にはアニメのフィギュアなどのグッズからUFOキャッチャー定番のぬいぐるみにお菓子の詰め合わせなんかもあったりする。
「エリーは何か欲しいのあったりする?」
「えっと……あ、あれすごくかわいいデスネ」
エリーの視線の先にはデフォルメされた白猫のぬいぐるみが山積みにされた台がある。なんかのゆるキャラだった気がするけど、どこのキャラクターかは覚えてないな。
「よっし、私に任せなさい」
500円を台に投入する。こういうのは100円で1プレイよりも500円で6プレイの方が最終的にはお得だったりするのだ。
「ここで止めて……うん、いい感じかも」
「なんだかドキドキしマス……」
4回目のプレイ。ぬいぐるみはいい位置まで持って来れている。そろそろ落とせそうだ。クレーンがぬいぐるみに向かって降りて行く。エリーと私はじっとクレーンの動きを見守る。
「わ、リンすごいデス!」
ぬいぐるみがついに落ちた。500円で取れたしかなり運が良かった。
「やったね。よいしょっと」
しゃがんで落ちてきたぬいぐるみを取り出す。
「はい、これ」
「え?リンが取ったぬいぐるみデスヨ?」
「いいのいいの、私からのプレゼントだよ」
ちょっと強引かなと思ったけど、エリーにぬいぐるみを渡す。これでここまでずっとエリーのターンだったのを少しは巻き返せたかな。
「嬉しいデス。わたしこの子のこと大事にシマス」
ぎゅっとぬいぐるみを抱きしめるエリーの笑顔に思わず見惚れてしまいそうになった。私はこの笑顔が見れただけでUFOキャッチャーに使った500円を大きく上回るくらいにお釣りが来てるのだけど、恥ずかしくてとてもじゃないがそんなことは口には出せないから胸の内に言葉をしまっておいた。
「それにしても、結構ゲームセンターで遊んだねー」
「そうデスネ。いっぱいゲームで遊びマシタ」
時間は夕方の4時をすぎたところだ。ずっとゲームセンターにいるのもなんだし、そろそろ別のところに行くのもいいかも。
「リン、あれはなんデスカ?」
「あれ?あれはプリクラっていって写真を撮ってそれにいろいろ落書きしたりしたものをシールにしてくれる機械だよ」
プリクラは結構前にまどかと霧香と撮って以来だな。
「写真デスカ。わたしもリンと撮ってみたいデス!」
「それじゃ一緒に入ろうか」
お金を入れると機械からアナウンスが入る。二人で相談しながら枠のデザインなんかを決めて行く。機械から写真を撮るアナウンスが入る。
「えいっ!」
「わわっ」
エリーが抱きついてきてびっくりしたところでシャッターを切る音がする。
まさかエリーがここでこんな悪戯心を発揮してくるとは思わなかったけど、エリーに抱きつかれたことの方が嬉しかったことはもちろん口には出さないでおく。
「おー、こんな風になるんデスネ」
出てきた写真には私に抱きつくエリーと驚いた顔の私が映っている。これは帰ったら大事にしまっておこう。それにしても随分とゲームセンターで遊んだ気がするな。エリーは疲れてないかな。
「エリーは疲れてない?大丈夫?」
「わたしは大丈夫デス。リンと一緒だと楽しくて疲れることなんてないデス」
エリーのこういう言葉をまっすぐに伝えられるところを私は見習うべきなのかもしれないが、やっぱり私には難しそうだ。というか、それができていれば私にはもっといっぱい友達ができていたことだろう。
「それじゃ、次はショッピングモールに行っていろいろお店を見て回るのでいい?」
「はい!」
エリーの同意も得られたので、次は駅前にあるショッピングモールだ。
これまで遊んできた施設はどれも駅からすぐのところにあるので、ショッピングモールにもすぐに着いた。やっぱり休日なだけあって夕方でも結構人で賑わっている。
「そういえばエリーはここには来たことあるの?」
「はい。何度かおじさんとおばさんと一緒にお買物に来マシタ。でも、あんまりゆっくりお店は見て回ったりはしてないので、あまり詳しくないデスネ」
「なるほど。それじゃ今日はいろいろ見てみよっか」
しばらくエリーと服を見たりクレープを食べたりしながらショッピングモールを歩き回っているうちに雑貨を扱うお店に着いた。
「なんかいろいろあるね」
店内の商品は統一性がなくてまさに雑貨って感じだ。
「リン!ちょっと来てクダサイ!」
「どうしたの?」
エリーに呼ばれて行ってみるとアクセサリーのコーナーだった。といっても、あまり高価なものではなく、私たちみたいな学生でも手が出せる価格のものが並んでいる。
「これすっごくかわいいデス 」
「あ、ほんとだ。かわいい……」
エリーが持っているのは桜がデザインされた指輪だった。季節は若干外れた感じがするけど、かわいいからそこは問題ないのだ。
「ちょっと待っててクダサイ」
エリーがどこかに行ってしまった。何か欲しいものでも見つけたのかな
「どうしたの?」
「えへへ、まだ秘密デス」
なんなのか気になったけど、エリーが秘密って言うからにはあまり深く詮索しない方がいいだろう。
「ふう、今日はいっぱい遊んだね」
「はい、楽しくて時間が経つのが早かったデス」
エリーと一緒に帰り道を並んで歩く。確かに今日はすごく時間の流れが早く感じたな。本当はもっとエリーと一緒に居たかったけど、仕方ない。
「今日もリンにはいろんなことを教えてもらっちゃいマシタ」
「そんな大層なものじゃないよ。私だってエリーと遊べて楽しかったしさ」
今日のこれまでと違って穏やかな時間が流れる。
「リン、ちょっといいデスカ?」
「どうしたの?」
エリーに急に呼び止められる。いったいなんだろう。
「これ、リンにもらってほしくて……」
エリーから渡されたのはさっきの指輪だった。
「え?そんな、悪いよ」
さっきエリーがどこかへ行ったのはこれを買っていたからなのかな。それにしたって私は何もしてないのにエリーからプレゼントをもらうなんて悪い気がする。
「いいんデス。いつもリンには助けられてばっかりで、ずっと何かお礼できないかなって思ってたんデス」
むしろ私の方がエリーにはお世話になってるような気がする。実際、エリーと出会ってから毎日が今までよりも楽しく感じるようになったし。
「わたし、日本に来た最初の頃は実はちょっと不安だったんデス。でも、リンがわたしの友達になってくれてからそんな不安もなくて毎日がとっても楽しく感じられるようになりマシタ。だからずっとリンには感謝しているんデス」
エリーも私と似たような気持ちを持っていてくれたんだ。そう考えるとなんだか胸が暖かくなるような不思議な気持ちになる。
「それに、これでリンとおそろいになれたら嬉しいなって……」
エリーがはにかみながらもう一つ同じ指輪を取り出した。
やばい、またエリーにきゅんとさせられてしまった。
「そ、そういうことでしたら、その、いただきます」
「はい!」
「せっかくだしつけてみよっか」
早速エリーからもらった指輪をはめてみる。やっぱりこれかわいいな。
「これでおそろいだね」
「はい!嬉しいデス」
エリーは嬉しそうに指輪をはめた手を眺めている。
「わたし、リンと一緒に居るとどんどんリンのことが好きになっていっちゃいマス……」
やばい。今のエリーの言葉本当に私の心臓がどうにかなってしまうんじゃないかと思うくらいドキドキしている。
「そ、その、私も……同じ……」
思うように言葉を出せない。それに反してエリーのことが好きだって気持ちがどんどん溢れて来る。今すぐにエリーを抱きしめて滅茶苦茶に愛でたい、甘やかしたい。
「エリー、私今すっごくエリーのことを甘やかしたい」
「えっと……はい」
エリーはなんだかよくわかっていないようだったけど、私の気持ちが溢れ出してパンクしてまいそうだった。
エリーのことを抱きしめて頭を撫でる。なんだかこの時間はやっぱり幸せだ。
「いきなりごめん……」
しばらくしてからエリーから離れる。我に返ってみるとやらかしてしまった感がすごい。
「いえ、わたしだってリンにぎゅってしてもらうとすごく安心して気持ちいいデス」
エリーの優しさに救われるけど、せめてもう少しは自重しないといけない。
「今日は本当に楽しかったデス。ありがとうございマシタ!」
「私も楽しかった。それに、この指輪、大事にするから」
エリーと別れてから今日のことを思い返すと、今日のエリーのいろんな表情が浮かんでくる。今日はいろんなエリーの表情が見れた。これからももっといろんなエリーの表情が見たいと思っている私が既にいる。さっき自重しないといけないって思ったばっかりなのにこれじゃ先が思いやられるななんて思ったけど、私の中でどんどん大きくなっていくこの気持ちは私には止めようのないものだった。