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解決と紅茶

「では、まずはじめに・・・・・・」

今、私は春人を相手に推理問題の解説をしている。

「被害者は顔が血まみれになっていたのよね?・・・・・・ってことはダイイングメッセージである『十/3』を書いたときも、自分が書いた文字は見えていない。意識も朦朧としているだろうし」

「へえ・・・・・・そっか」・・・・・・おい、ちゃんと聞いているのか?

「じゃあ、はじめは『十』。横画が太い、ということは線を重ねた証拠・・・・・・つ」

「つまりカタカナの『キ』ってことか!」私のセリフをとるなっ!

そして春人は「ああ!んじゃ犯人は妻の『キヌヨ』!だろ?」

自信満々に言った後、口をぽかっとあけている私を見て春人は首をかしげる。

「・・・・・・違うの?だって息子の猫野洋太は『キ』がつかないし、友人の木野明なら『キノ』だけで『3』はいらないし・・・・・・」

ばかあっ!!そういった消去法とか、はじめの一文字で犯人を決め付けたりしちゃだめなんだってば!これは謎解きのシーンなのよ?そんなんじゃ読者は納得してくれないんだから・・・・・・。

「ああ!犯人がわかれば残りの文字もわかるね!なんたって当てはめていくだけなんだから・・・・・・」

・・・・・・本当に人の話聞いてないね。

「次の文字の『/』と短い線は『ヌ』か。1画目の横線がないのは大目に見ればいいのだろうか・・・・・・。短い線ってのは2画目が1画目と交わらなかったからかな。で、最後の『3』は『ヨ』が丸まってそう見えてしまっただけだろう」

勝手にペラペラと頭がこんがらがるような説明をしてから春人は満足げにうなずいた。やれやれ、だ。

かなり無理がある(ような気がする)問題だったが、まあつまらなくはなかった。個人的な感想だけれど。

「よし、じゃあ明後日、早速報告にいくか!」あ、推理したの私だって忘れてんじゃないでしょうね。

すっかり冷めてしまった紅茶を飲みほすと、なぜか最後だけ甘い。今度からはちゃんと混ぜてほしいなあ。

そんなことを思いながら私は紅茶のお礼を言って春人の家を出て、自分の部屋へと歩いていった。

今回は短くなりました・・・・・・。

次こそは!

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