あめがやむんだもの
掲載日:2026/09/23
雨が音や気配で世界を包み、ふたりの距離を曖昧にしてくれていた特別な時間の終わりと、雨上がりの澄んだ空の下で訪れる寂しい現実を描いた詩です。
静寂の中で残された孤独と向き合うまでの切ない心情を、情景の移り変わりとともに綴っています。
雨がやむんだもの、すべては静寂のなかに取り残される。
濡れたアスファルトが光を返し
世界が少しずつ乾いていく
遠くで遠雷が去り
傘をたたむ音が響く
あんなに強く寄り添い
世界の音を消してくれた雨も
最後には私たちを置き去りにしてゆく
止まない雨はないという言葉が
こんなにも寂しく聴こえるのは
雨がやめば
あなたとの間を埋めていた灰色の curtain も上がり
私はただひとり
素顔の孤独と向き合わなければならないから
濡れた肩の冷たさだけを残して
空がまた、余計に青く澄んでゆく
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
雨が止む瞬間の空気の変化と、心の中に残る寂しさを丁寧に描写することを意識して書きました。
この小さな詩が、皆様の心に少しでも残るものになれば幸いです。




