一緒にやろう
いつも読んで頂きありがとうございます。
更新は21時〜22時くらいに行っています。
「え、こんなにやるの?」
作業台にある小麦粉の量を見て、マクマクさんはビックリした。
夕食の片付けをしてから、わたしは明日の仕込みをするために材料を作業台に出す。
小麦粉は、ボウルの中で計量したものを作業台に置いたのだけれど、その巨大なボウルに山盛りの小麦粉を見て、マクマクさんが瞬いた。
「はい。明日朝からすぐ焼けるように、生地をオーバーナイト発酵させようと思いまして。とりあえず五十個を目標にして頑張ろうかなと」
マクマクさんが口元に手を置いて難しい顔をする。
えっ? わたし、なんか難しいこと言ったのかな?
「ごめんね。時間も時間だから、こんなに多く作るとは思ってなくて、ちょっとビックリしちゃって」
時間と言われて壁にかけてある時計を見ると、すでに夜の八時を回っていた。
少しして、マクマクさんが腕まくりをする。
「じゃあ、やっちゃおうか」
やっちゃオウカ?
「と、申しますと?」
「うん、パンの仕込み」
これにはわたしが慌てて、手も首も左右にブンブン振った。
「い、いえ。マクマクさんにこれ以上御迷惑をおかけするわけには」
今日だって散々お世話になっている。それをちゃんと返せているかもあやしいのに。
わたしがうまく答えられないでいると、マクマクさんが優しく頭を撫でてくれる。
「早くやって早く休もう。ミハルちゃんが倒れたりしたら、それこそ一大事だから。沢山頑張るミハルちゃんが、ちょっと心配なんだ」
撫でて苦笑する彼を、わたしの身体は何故か拒否しなかった。
言われた瞬間、わたしの瞳が揺れた。
目の前がジワジワ磨りガラスのようになって、思わずぐるんと彼に背を向けた。
わたしなんかを心配してくれることが……たとえそれが社交辞令だったとしても、わたしの胸の中がじんわりと温かくなる。
あっちの世界では、自分を心配してくれる人は、お母さん一人だったから。
染み込ませるように、涙を頬に押しつけながら拭う。
こっちの世界の人は、ポカポカ温かいな……。
ここまで読んで下さりありがとうございましたm(_ _)m
文字数は少ないですが、こまめに更新頑張ります!
また読んで頂けたら幸いです!




