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旦那ちゃんと嫁ちゃん

旦那ちゃんと嫁ちゃんの〇めはじめ

作者: 山本大介

 年って取りたくないものですね。


「はあ~あ」


大晦日、仕事から帰り、翌日も元旦なのに仕事始めの旦那ちゃんは、溜息をつき家へと帰宅する。


「あ~寒かった。明日も仕事だよ」


「残念~。でも、そんな仕事を選んだ旦那ちゃんが悪いんだからね」


10休という夢のような冬休みを消化中の嫁ちゃんの態度はつれなかった。


「むうう」


 ごろりカーペットで丸くなる旦那ちゃん。


「ささ、手を洗って、鍋だよ。今夜」


「鍋・・・分かった」


 嫁ちゃんの言葉にすぐ手洗い、うがいをする旦那ちゃん。

 相変わらず、大晦日もテレビのチャンネルをコロコロ変える嫁ちゃんをよそに、旦那ちゃんは温かい鍋に舌鼓をうつ。

 シメは蕎麦を煮込んで、年越しソバだ。


「うんまぁ~あったまる」


「やっぱり、冬は鍋ね」


 明日は仕事なので、まったりという訳にもいかず、22時にはベッドでごろごろする。

 ゆーつべなど見つつ、せめて24時のハッピーニューイヤーまでは起きてようかと思う旦那ちゃんであった。


 リビングでは嫁ちゃんの笑い声がする。

 いいなあ休みの人は・・・。

 23時、嫁ちゃん風呂に入り、寝室へとやって来る。


24時、新年の挨拶をする。


「明けましておめでとうございます」


「明けましておめでとうございます」


 んで、就寝。

 もぞもぞと、嫁ちゃんの布団へ進入する旦那ちゃん。


「なぁ、いいだろう」


「・・・なにが?」


「なにがって・・・アレだよ。アレに決まっているだろ」


「アレって何?」


「〇めはじめだよ。新年一発目のっ」


「ほー」


「・・・ほーって」


「よく、このチ〇で言えたな」


 むんずとアレ掴まれる旦那ちゃん。

 

「はう」


しかし、アレの反応は一切ない。


「えへっ、明日、仕事だし」


「ほー」


 ギュっされる。

 しかし、アレからの応答は・・・ない。


「言ってみたかっただけ」


「むん!」


「いてて」


 しょんぼり旦那ちゃんは自分の寝床へ戻る。

 

「さっさと寝て、いい夢見なさい」


「ふぁい」


 こうして、旦那ちゃんと嫁ちゃんの新年は更けていくのであった。

 今年も旦那ちゃんはこうなのか、いや活路はあるはずだ。

 きっと、そんな年になる。

 信じる者は救われる。

 新年の大望に胸を高鳴らせる旦那ちゃんなのだった。



 新年、明けましておめでとうございます。

 旦那ちゃんと嫁ちゃんは変わらずの既定路線でございます(笑)。



 今年も安心安定の展開のようです。

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― 新着の感想 ―
[一言] おお……。 安定の展開……ん? いいのか? いいのか? あぁ、まぁ、なろうだし、何かあっても困りますよね。
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