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AIの自動学習は意図しないものが出力される2

「画像検索がこれなのか…」

 よく見てなかった俺も悪いが、恋愛の検索結果が確かにこれではハートマークについてしか認識できないな。

 他の用語を調べていて、俺の中で一つおっ!と、思うものがあった。

「試しに次は恋人について学習してくれないか?」 

「かしこまりました」

 再びマドカの光彩がくるんっと光る。なかなかこの光彩が光る動きいいな。

 俺はコーヒーを買ってこようと立ち上がったが、マドカの視線は俺を追いかけない。今は学習中なので他の機能はオフにされるのだろう。センサー類の反応が閉じられているようだ。

 そのまま俺はコーヒーを買いに行った。


 コーヒーを買って研究室に戻って来た。

 コーヒーをテーブルに置き、マドカに向き直る。

「良し、学習を終えて、恋人で学習したことを教えてくれ」

「かしこまりました」

 光彩がくるんっと回り、座っていたマドカは立ち上がると俺の隣に来た。

 隣に……

 立ったまま動かない。

 椅子に座った俺の隣に立つだけのアンドロイド…どう見ても恋人って言うよりも、ただ並んだだけである。

 俺は恋人の画像検索を見直す。もしかして、男女が横に並ぶことだけしか認識してないとか?

「マドカ、恋人で他に学習したことは?」

「はい」

 マドカは並んだまま俺の手を握り、繋ぐ。…痛いんですけど。

「いってー!マドカ、もうちょい手の平を開いてくれ!」

「はい」

 今度は緩すぎだが、そこは俺も努力せねば。マドカと手を繋ぎ続ける。

「…他に学習したことは?」

「はい」

 マドカは俺の肩にしなだれかかる。かなり無理な姿勢な気もするが…サラサラな髪が肩に掛かる感じ、悪くない!!むしろちょっとドキドキする。

「マドカ、他に学習したことは?」 

「はい」

 今度は俺の後ろに回り、首に手を回す…が!お、重い…主事の「体重は普通の女性約三人分」と話していたことが頭によぎった。



―――――――――――――――――――――――――


≪作業中間報告3≫


 XX月XX日(月)


 恋人の概念を理解させるため画像の自動学習を試み、認識に成功する。

 ただし、センサー回りの調節が必要であると認識をした。

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