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ジョッシュのアーチ  作者: Tom Openrange
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夜が明けた。結局、昨夜は一睡もできなかった。ただ、呆然と暗闇を見続けていた。そして、徐々に岩山の輪郭が浮かび上がってくるのを待っていた。

僕は立ち上がり、再びブロークン・ボウを目指して歩き始めた。今日もまた、空は一面、分厚い雲に覆われている。雨が降らないことを願っていたが、長い距離を歩いている間に雲は一層黒くなり、ちょうどアーチが見えるあたりになって雨になった。僕は、アーチの向かいにある岩山の中腹に上っていった。以前、ここで若者たちと出会った時に、彼らをアーチから遠ざけようとして案内した場所だ。ここは崖の下が大きな窪みになっており、雨をしのぐことができた。そして、ここから見るブロークン・ボウの姿も、迫力があってなかなかのものだった。


雨が降っている間、ブロークン・ボウが濡れていく様子をずっと眺めていた。すべてはここから始まったんだ・・・そう思った。そして今、すべてが終わった。さあ、これからどうしよう。僕はいったい何をすればいいのか。

まずはスチュだ。彼に会いに行かないといけない。今までどこにいて、何をしていたのか、彼には本当のことを言わないといけないだろう。きっと彼なら信じてくれる。でも彼以外には、誰にも話すつもりはない。“内界”は特別な場所だ。そっとしておかないといけない。いつか、スージーが見つけた、崖に咲く一輪のきれいな花のように・・・。


さっきより雨が弱まったので、出発することにした。ぬかるんだ道は歩きづらく、岩の上では足を滑らせそうになる。転ばないよう慎重に歩いた。

トレイルヘッドの近くにある、大学帽の形をした岩が見えてきた。あそこまで登りきればゴールだ。坂道を登りきり、来た道を振り返った。谷がどこまでも続いている。もう当分、ここに来ることはないだろう。いや、ひょっとしたら二度と来ることはないかもしれない。

僕は駐車場に停めてあったジープに乗り込み、でこぼこのぬかるんだ道をゆっくりと走った。車輪がスリップしないよう、気をつけながら。


ホール・イン・ザ・ロック・ロードまで無事に出ることができたので、ほっとした。あとは、ひたすら北西に進むだけだ。ところどころ水がたまっている場所があったが、さすがにジープだと気にならない。泥だらけになったが、州道12号まで難なく走れた。ここから西に向かう。とりあえずエスカランテに行こう。借りたこの車を返さないといけない。

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