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町に戻った。空振りもあったが、だいぶターゲットが絞れてきた。フィップス・アーチが“岩”だとすると、残るは“天”と“窓”ということになる。ブロークン・ボウが“弓”で正しければ、これらのアーチはフィップス・アーチとブロークン・ボウとの間にあるはずだ。地図を見ると、大きく載っているのがジャコブ・ハミルトン・ブリッジとスティーブンズ・アーチ、小さく載っているのがコヨーテ・ブリッジとクリフ・アーチだった。大きいのを2つ順に充てると、“天”がジャコブ・ハミルトン・ブリッジ、“窓”がスティーブンズ・アーチということになる。まずはこの2つを訪ねてみるか。そう思って、地図の上を指でなぞっていると、ジャコブ・ハミルトン・ブリッジの北側にもう1つ見所となるスポットがあるのに気がついた。それはゴールデン・カセドラルと呼ばれる場所で、ネオン・キャニオンと名付けられた渓谷にあり、写真では洞窟のように見えた。そしてその天井には、丸と三角の形をした2つの大きな穴が開いているのだった。光が差しているところを見ると、両方の穴とも上部は貫通しているようだが、その大きさまではわからなかった。
ひょっとしたら、ここが“天”かもしれない。そう思ったものの、天井の穴が2つしかないことが気にかかった。写真に写っていないだけで、この他にもう一つ穴が開いていたりしないだろうか。あるいは、この近くにもう一つ別のアーチがあるとか。そうすれば、ここが“3つの天”であってもおかしくはない。
僕はまずこのゴールデン・カセドラルに行ってみることにした。ジャコブ・ハミルトン・ブリッジやスティーブンズ・アーチに比べると、その形からして“天”の可能性が高いような気がしたのだ。行ってみる価値はあるだろう。
そう思うと、いても立ってもいられなくなった。僕は、はやる気持ちを抑え、寝床についた。翌朝が待ち遠しかった。




