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君の歌声と。  作者: 結季奏
6/20

6話

ううむ。

実に気になる。


突然現れた、コウタの恋人。彼女の捨て台詞。

そして泣き崩れるコウタ。


恋に恋する乙女には気になってたまらないものだったのだ。

おせっかいだって言われても構わない!


と心の中で叫びコウタを追いかけた!


後ろへ後ろへと流れていく景色。

コウタには、どう映っているのだろうか。

なんて、カッコイイ事考えてたのは5分程前。


「ゼエゼエ…ッ、ごほっ!」


咳き込み地面に崩れ落ちる。

自分の馬鹿さに気づいてガッカリする。


……馬鹿だ!私!高校生の男子の足の速さをバカにしてた!でもまさかこんなに速いなんて!


といった具合だ。


整わない呼吸に苦しみながらもよろよろと立ち上がった。


「大丈夫ですか?」


後ろから声がかかる。

「えっと、……ゴホッ はい。大丈夫です」


「あ、さっきの……」


声に聞き覚えがある。

後ろを振り返った。


「マミさん!」


「ええと……」


少しおどけた顔をしながらいう。

「ユキコです」


「そうでした!すみません」


「いえいえ。大丈夫だよー」


「あれ?コウタは?」


やはり、気になるのはそこか!

心でツッコミ少しガッツポーズ。

問い詰めるチャンスではないだろうか!


「もう帰ったよ。それより少しお話しない?近くに珈琲店があるんだよね。どう?」


「ああ。では少しだけ」


「そうこなくっちゃ!コーヒーは飲める?」


「はい。コーヒーは大好きです。ブラックでも大丈夫です」


「良かった。なら今日はおごってあげるよー」


「いいんですか?」


「うん!」


「ありがとう…ユキコちゃん…」


マミさんは少し照れくさそうな顔をした。


「どういたしまして。マミちゃん♪」


顔を、見合わせてニコリと笑った。






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