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捕縛

116話になります!


本日2回目の投稿です。


それではどうぞ!!













『ゲッゲゲゲゲゲー!!ちょこまかするなよ小僧!!』


「くぅぅ!神速使ってるのに差が広がらない!!!」


クジラは、ゴキブリ魔族から絶賛逃亡中だ。


ゴキブリ魔族は今の姿に変わってから、クジラが唯一勝っていた速ささえ、ほぼ同速近くになっている。


クジラは追いつかれないよう精一杯走り回っていた。


クジラは走り続けてある疑問を抱いた。


「(何で走り回っているのに路地裏からでないんだ!?)」


どうやら、いつの間にかゴキブリ魔族が作り出した閉鎖的な空間の中に閉じ込められていたようだ。


クジラはそれに気づかずに、ずっと閉鎖的なループし続けている道を走り続ける。


「くそっ!せめて武器を具現化出来たら...(銃銃銃銃銃銃銃銃銃)」


クジラは走りながら武器のイメージをして、手を握ったり開いたりする。


「あと少し...、あと少しでできる気がする...!」


わずかながら落ち着きを取り戻し、銃の具現化への希望が出てきたようだ。



あくまでクジラが出来る気がしているだけだが...。


『ゲゲゲッ!走るペースが落ちてきてるぜぇ!』


シュボッ!!


「ぐぅぅ!?」


流石に逃げながら武器を作る為に思考を集中させ、尚且つ敵の攻撃を避ける事は不可能であったようで、クジラはゴキブリ魔族の黒い炎を躱し損ねた。


『ゲゲッ!これで終わりだぜぃ!!』


クジラは着弾した事により、転倒して止まってしまった。


「(やばいやばいやばいやばい!銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃銃!)」


クジラは必死の思いで、銃を具現化しようとする。


『我に支配されるといいぜっ!グゲゲゲッ!!』


ゴキブリ魔族はどす黒い腕を振り下ろす。


ポンッ!


「でたっ!くらえっ!!って...」


グチャッ!


クジラは、右手に銃が具現化した事を歓喜し、トリガーを引こうとするが、銃はクジラが握った事により簡単にひしゃげて壊れてしまった。


具現化の為のイメージ、具現化の為に費やす思考が足りなかったせいで、耐久面が著しく低かったのが原因のようであった。


「くそっ、ここで終わりか...。




...リーシャ。ごめん」


ガツッ!


ゴキブリ魔族の腕がクジラの頭へ打ち込まれる。


その一撃により、クジラは意識を失った。




『グゲゲゲゲゲゲゲゲ!!

人間が魔神様の補佐に勝てるとでも思っていたのか!?

まぁいいぜ。

こいつは人間の中でも特殊な部類に入る人材だ。

何だって我の真の姿を使わせたのだからなっ。

記憶を改竄して忠実な魔神様の手下にしてやるぜぇ!』


ゴキブリ魔族は、クジラを打ち倒した事で上機嫌になり、クジラを肩に担いで元いた民家へと向かって行った。












「はぁ...。クジラ遅いね?何やってるんだろう...」


「いくらなんでも遅すぎるわよね...。でもヴァーチュに連絡手段無いし...、とりあえず、電話かけまくるわね」


プルルルルル、プルルルルル。


ガチャ、只今、電波の届かないところにいるか、電源が切れております。


ピーという音の後にメッセージをどうぞ。


「ダメね。繋がらないわ...。とりあえずメッセージを。


クジラ!遅いわよ!早く帰ってきなさい!!っと...」


ピッ


「はぁ...、早く帰って来ないかなぁ...」







その日、リーシャの願いが叶う事は無かった。

















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― 新着の感想 ―
[一言] チートスキルを使っての物語としては、読み手に伝わりやすい設定は面白く興味を持ちました。 ただ、チートスキルによる無双できそうで本人の性格?性能?によってできない。 そんな感じに描写されている…
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