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うへぇ、また喧嘩だぁ

110話になります!!


本日2度目の投稿です


それではどうぞ!





「何してるの?」


「あっ...」


「ねぇ、なにしてるの?」


ヤヨイがクジラを抱きしめているのを、リーシャに見つかってしまったようだ。

リーシャは、とてつもない威圧を放っている。


「え、えっとあの...」


クジラはそんな彼女を見て、顔面蒼白になりガタガタと震えている。


「違うのよリーシャ!!本当に違うんだからね!?」


ヤヨイまで完全にリーシャに押されている。


「(あー、多分死んだなこれ)」


クジラは、リーシャを抑え込むための最強な材料(ヤヨイ)が使えないと悟った。


「...クジラ、どうにかしなさいよ!?」


未だにヤヨイとクジラはゼロ距離に居たので、リーシャに聞こえない程度の声でヤヨイが話し始める。


「...僕が?無理無理無理!絶対に殺されそう」


「ねぇ?どうしたの?何をしてたのさ?」


「ひぃぃぃぃ!?これには訳が!!落ち着いて!ね!?(怖い怖い怖い!!!!)」


クジラは全力で落ち着かせようとした。先ほどまでとはまた違った涙を流している。


「アァ?」


すると、リーシャはクジラへと鋭い眼光を向けた。


「あっはっはっはっは!!あかんこれ」


クジラは諦め、壊れたように笑い始める。


「ふんっ!」


ゴスッ!


「ぐへぇ!!」


突然クジラが笑い出した事により、おちょくられていると感じたのだろう。クジラの鳩尾へリーシャの渾身の右ストレートが決まった。


「クジラの馬鹿!!!」


ガチャ!ドタドタドタドタ


右ストレートの後、リーシャはカンカンに怒ってドアを思い切り開け、自分の部屋へと戻ってしまう。


「なんか、悪かったわね...」


ヤヨイが鳩尾辺りを抑えて悶絶しているクジラへ申し訳なさそうに言った。


「し、仕方が無いよ。ヤヨイだって、悪気があってやったわけじゃないし。それにしても、あの右ストレートは世界を狙える...」


若干、ふざけてんじゃないかこいつ?と思うような発言をしつつヤヨイをあやす。


「とりあえずどうする?わたしがリーシャの所へ行ってこようか?」


「いや、僕が行くよ。最終的に僕が謝らなきゃ終わらない気がするからね」


「そう、本当に申し訳ないわ...」


ヤヨイはとてもしょんぼりしていた。


「気にしなくていいよ。元は僕のせいなんだから」


「それでも悪かったわ。解決できない時はわたしに言ってね?絶対に助けるから」


「うん、ありがと。じゃあ行ってくるよ(明らかに仕事遅れそうだけどしょうがないね)」


そう思いつつ、クジラは本日2度目のリーシャ部屋に行くのであった。




コンコン


「リーシャ?」


クジラはノックをしてリーシャへ問いかける。


「...何?」


か弱い声が帰ってくる。


「ちょっと...いいかな?」


クジラは控えめに聞いた。


「...やだ」


リーシャは拒否する。


ガチャ


だが、クジラは返答を無視して中へ入る。


「何で入ってくるの!?」


リーシャは驚き声を上げた。


「あはは、ごめんね。今誤解を解かなきゃダメな気がしてね」


「誤解って、何が誤解なの!?ヤヨイと抱き合ってた癖に!」


「それが誤解なんだよ!お願いだから話を聞いて!」


「嫌だよ聞きたくないよ!」


リーシャは目尻に涙を浮かべつつ拒絶する。


「お願いだ!聞いてくれ!」


クジラは、いつもとは違い、言葉に力を込めて言う。リーシャもクジラの言葉に押し黙る。


「あれは誤解なんだ。情けない話だけど、僕がヤヨイに泣かされてそれでヤヨイがあやしてた。それだけの話なんだ」


「えっ...、ほんとに?」


「うん、今言ったのが先ほどの光景だよ。だから誤解なんだ」


「ご、ごめんね!私なにも知らないで早とちりしてたよ」


リーシャは事実を聞いてオロオロとしている。


「仕方ないよ。勘違いしてもしょうがない状況だったしね。ヤヨイも謝りたそうにしてたから、下に降りよっか?」


「うん、私も謝らなきゃ」


そういってリーシャは先にリビングへと向かった。

クジラはと言うと...、


「リーシャが先程のをみて怒ったってことは、リーシャが百合娘で無ければ僕に気があると考えても...いいんだよね?」


彼女の想いを感じつつあるようであった。




その後、2人はお互い謝りあい、誤解騒ぎは直ぐに済んだようであった。

クジラはあぁ!仕事が!と言い空間移動を使って迷宮へと飛んで行き、リーシャとヤヨイは屋台へと歩いて行き、クジラ屋を開店したみたいだ。


今日も一日、世界は平和に回って行く。






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