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成る程、把握

105話になります!!


本日1回目の投稿ですね!









「おーいクジラー!!...ん?お前ら来てたのか?」


武器の引き取りを済ませたであろうヴァーチュが迷宮管理層に帰還した。


「あ、ヴァーチュじゃないの?そういえばいなかったわね?流石に新人の初日から仕事丸投げして良かったのかしら?」


「別にクジラなら平然とやってのけそうだと思ったからな!それで問題はあったか?」


「...。」


クジラは、黙って何も言わない。


ちなみにクジラとは、現在ベッドで添い寝するのをやめ、足を床につけ、ベッドの端に座っている。


リーシャも、その横にちょこんと座っている。


「ん?クジラどうした?」


「問題大有りだよっ!!急に部屋が赤くなって警報音が鳴り響いて凄いパニックになったんだよ!?」


凄い剣幕でクジラはヴァーチュへ詰め寄る。


「なにっ?そんな事があったのか!?でも警報音も鳴り止んでるって事は解決したのか?」


「うん、この2人が原因だったから割とすぐに収まったよ。色々と大変だったけどね...」


「原因って、何の話?」


気絶させられていて話にわからなくて質問する。


「あぁ、えっとね?...」


クジラは、迷宮の魔物を狩りすぎるとどうなるかの説明をした。


勿論、2人と対峙した謎の男がクジラだったという事は伝えない。


クジラはヤヨイと協力して、


リーシャとヴァーチュには、


謎の男がリーシャとヤヨイと交戦していて、


リーシャが途中で倒されて、


倒された直後にクジラが駆け付けて、戦おうとしたら消えていった。


と適当な嘘を伝えた。



「なるほどなぁ...。多分その謎の男ってのも迷宮の異変に気付いたから挑んできたんじゃないか?

それにしても、警報音が鳴るとか何年ぶりだろうな?滅多な事じゃないぞ?」


ヴァーチュが驚いた顔をしながら答える。


「そうなんだ...。2人ともどんだけ倒したの...?」


それを聞いてクジラは酷く疲れたような顔をして尋ねる。


「うーん、あの階層長くてイライラしたのよね。それで、魔物を見つけ次第狩りにかかったからよく覚えてないわね」


ヤヨイは答える。


「私はヴァーチュの特訓のおかげで、強くなったのが嬉しくて魔物を斬り裂きまくったからなぁ...」


リーシャは顎に拳を当ててうーんと唸りながら可愛らしく答える。


「そんなに倒したんだね...。今度からは1つの階層に溜まらないで、ちょこちょこ階層を移動して魔物を倒すようにするんだよ?」


「わかったわ」


「うん、次からは気をつけるね」


2人は素直に了承してくれたみたいだ。


「あれっ?ヴァーチュも僕達のパワーレベリングの時にかなり倒して無かった?なんでその時は大丈夫だったんだろうか...」


クジラはそういえば...。と昨日のパワーレベリングを思い出した。


「まさか、ヴァーチュ以上に倒したって事...?」


「あぁ、それは違うぞクジラ」


ヴァーチュが僕の意見を否定する。


「低階層の魔物1匹の上階層の魔物1匹じゃ、放つ瘴気の量がケタ8つくらい違うんだ。だから上階層で瘴気のバランスが崩れる事はまずありえないって事だ。わかったか?」


「なるほど、納得が言ったよ」


クジラは、ヴァーチュの答えを聞いて謎が解けたようにうんうんと、うなずいた。


「ところでどうして迷宮いたんだ?店はいいのか?」


ヴァーチュが話を切り替えて、2人が居た事について疑問に思い聞く。


「あっ、それはね!ヤヨイが色々と駆け回って客集めたら昼時に終わっちゃたんだ!」


恐るべしヤヨイパワー。


クジラは、やはり2人に任せて正解だったと思った。


「それでご飯は食べてきたのかい?」


「あっ、ご飯なら宿屋のおばちゃんの所に行って食べてきたよ!おばちゃんの料理は、下手な店行くより全然美味しいからね!」


「まさにそれよね。クジラの料理とはまた方向性の違う美味しさよね」


「そっか、おばちゃんのとこ行ってきたんだね。しっかりご飯食べてて安心したよ」


クジラは、周りから見たらまさに2人の保護者のような表情をして安心していた。


「ところでクジラ、2人の事はわかったが、もう1つ不可解なことがある」


「ん?どうしたのヴァーチュ?」


「このベッドやら椅子はどっから持ち込んだんだ?」


「あぁ...。これはね?」


ポンッ!


そういえばヴァーチュの椅子だしてないやと思いクジラは実演も兼ねて椅子を具現化した。


「多分だけど、これが邪神のおじさんとヴァーチェの言ってる不思議な魔力を使った魔法でいいんだと思うよ」


「ほぉ、なんでも出せるのか?」


「多分僕が出したい物の1%でもそれの知識があれば出せるんじゃないかな」


クジラは遠回しにほぼなんでも作れると伝える。


「凄いな。

実は、この部屋に何もないのは、俺の空間移動じゃ人が身に付けてる装飾品と武器以外は何故かなにも持ってけないせいなんだ。

これで迷宮管理層でも少しは楽ができるから嬉しいぜ!」


ヴァーチュは心底嬉しそうな顔をしている。


よっぽど迷宮管理層に家具が入ったのが嬉しかったみたいだ。


「あっ、でも転勤したらそれも終わりじゃねぇか!!??クジラァ!俺が転勤したら転勤先に家具を置いてくれないか!!??頼むぅ!!」


ヴァーチュが、魔王にならないか聞いてきた時とは比べ物にならないレベルで頼み込んでくる。


それほど家具が欲しかったんだろう。


「それくらいならお安い御用だよ。色々とお世話になりっぱなしだからね」


クジラもヴァーチュの頼みをパッと引き受ける。


「おおおおお!!ありがとなクジラ!!」


ヴァーチュがクジラの手を取りぶんぶんと振り回す。


「あははは、大袈裟すぎない?」


クジラは笑いながら返事を返す。


「そんな事は無いぜ!この何もないアホみたいに何も無い空間よりは家具が置いてあった方が気分いいだろ?」


「そんなもんなの?」


「あぁ!そんなもんだ!!」


こうして、ヴァーチュは、クジラが1人前になって、転勤したら転勤先に家具を具現化させる約束を取り付けたようであった。








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