同じ疑問と共に
6章239話になります!
本日2回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
「おぉ〜、旅館の中も綺麗だ。というか、温泉にいるだろうリーシャ達以外は誰もいないのかな?」
『ワフー』
クジラとリコは旅館の中に入る。そこはかなり掃除が行き届いていて、休館日だと言われたらなんら違和感も無い室内だった。
「えぇっと...、お風呂はここか。しっかりと男女で分けられてるから、入浴中のリーシャと遭遇したりとか、変なトラブルも起きないね」
クジラは、男と描かれた暖簾が付けられた浴場への入り口を発見すると、変なトラブルが起きなくて済むと安心しながら、その入り口の中に入る。
「本当に凄いな...。このタオルも、しっかりと洗濯してある。そういう知識はどこで得るんだろうか...」
クジラはタオルを1枚手に持ち、ふわっとした感触とほのかに香る洗剤の良い匂いを嗅ぎ、不思議な感覚を覚え、疑問を持つ。
考えている事が、リーシャと全く同じだ。
『ワフッ、ワフッ!』
クジラがタオルを持ったまま、思考の海に沈んでいこうとしていたが、リコが外から流れてくる暖かい空気を感じ取り、早く行こうとクジラを急かす。
「おっと、そうだね。こんな所でどうでもいい事考えても仕方がないよね。ちょっと待って、服脱ぐから」
クジラはそう言って、約3秒で裸になり、服を綺麗にたたみ、ロッカーの中にぶち込む。無駄に熟練された脱衣術である。
「よし、行こっか。リコ、お待たせ。」
『ワフ〜ッ』
クジラは手拭いを1枚手に持って、多少気持ちを昂らせながら、リコに声を掛けながら露天風呂の入り口に向かって歩き出す。
リコは、この入り口の先に何があるのか全く分かっていない様子だが、雪国という寒い環境にいるはずなのに入り口から漂ってくる暖かい空気が気になって仕方がないらしく、尻尾がちぎれるのではないか?という勢いで振り回しながら、小走りでクジラの前を先行した。
「おぉ〜、見事な露天風呂だね!こんなに広い露天風呂は初めてだよ!」
『ワ...、ワフゥ〜〜!!??』
入り口をくぐり抜け、露天風呂を視認すると、1人と1匹はかなり驚く。
リコなんて、初めて見せるような表情と共に聞いたことが無いような声で吠えていた。
「よっし、早速入ろう!」
『ワフッ!!』
クジラは、露天風呂に向かって駆け出す。入る前に身体を洗うというマナーすら忘れる程に興奮しているみたいだ。
ジャポンッ!
『ワブッ!?』
「あちち、少し温度が高めなんだね。よいしょっと...、おぉ〜、暖かい...」
リコは思いっきり飛び込み入水した事で露天風呂の熱さに多少パニックになり、クジラはゆっくりと爪先をお湯に浸けて熱さを確認した後、ゆっくりと風呂に浸かっておっさんのような声を出す。
「あぁ〜...、心が癒される〜...」
『ワフフッ』
クジラは温泉に入った途端、何故か中身がおっさんに成り果てているみたいで、どこか感じるダサさに、リコに鼻で笑われるのであった。




