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時を渡るクジラ

99話になります!!


本日1回目の投稿です!!


それではどうぞ!!




「うーし、着いたぞ!あとここの説明をしなければな。ここは迷宮管理層だ。ここから全ての階層の状況確認ができるんだ」


2人は迷宮にしては変に綺麗な壁、床で、最奥地のような空間だけしか無い階層へと着いた。


ヴァーチュが説明する通り、ここは迷宮管理層という場所らしい。


その名の通り、迷宮内で異常は無いか確認したりする場所のようだ。


「でも、どうやってここで迷宮管理をしてるの?」


このただ広く何もない質素な場所でどう確認するのか気になったクジラは尋ねた。


「まぁ初めはそう思うよな。実は、ある言葉を口にすると、仕掛けが動くようになってるんだぜ!」


「ある言葉?」


「まぁ見てろって!


アウェイクン!!」



ヴァーチュは、英語で


目覚め


という意味の言葉を言い放つ。





《現在、67層にて魔物が大量発生しています。直ちに30匹程度の退治をお願いします》


《現在、93層にて魔物が大量発生しています。直ちに43匹程度の退治をお願いします》




2人の前に、投影された文字が出てくる。


クジラは、すぐに情報能力の解読を使い、投影された文字の意味を理解する。


「なるほど、起動パスワードを言うと、この部屋に仕掛けられた魔道具みたいなのが動き出して今の状況を教えてくれるんだね」


クジラは、ヴァーチュがどうやって仕事をしているのかがわかったようで、納得したように頷く。


「よし、ちょうど2つだ!クジラ!お前は67層で魔物を30匹位潰してこい!30匹以上は殺していいが以下はダメだからな!」


ヴァーチュがさっそく、クジラへと仕事を言う。


「わかった!...って、僕移動の術が無いよ!?」


「邪神のおっさんから魔法貰ったろ!?必要な物は柔軟なイメージだ!!お前ならきっとできる!とりあえずやって見ろ!」


ヴァーチュはそう言い残し、さっさと空間移動術で姿を消してしまった。


「えぇ〜...。まぁやってみよう。イメージなら、具現化魔法を使い慣れてるお陰で出来るはず!」


そういってクジラは目の前を目視し、念じ始める。


「むむむむ...、目の前に67層へ行くための空間が出る出る...。」


モワモワモワァ...


ヴァーチュのようなディスイズ闇!というような物ではなく、黒いもやのような物が前に現れる。


「あれ?よく考えたら具現化魔法使えば良くない?」


しゅうううぅぅん


クジラが雑念を抱いた瞬間、黒いもやは消えていった。


「あらら、消えちゃったか。それより具現化魔法で空間移動を試してみよう。67層...」


ブゥゥゥン


クジラが念じる事により、目の前の空間が捻れ、歪んだ。


先ほどの魔王術にて、空間移動用のもやを出した時は無音であったが、具現化魔法で空間移動用の物?を具現化すると、何かがねじり切られる寸前のような鈍い音が響き渡っている。


「うわっ、うるさっ!?とりあえずこれでいいのかな?とりあえず入ってみよう」


シュウン!



クジラが潜り抜けると歪みは無くなった。


どうやら別の空間と空間を繋ぐ、時空の揺らぎを具現化させたようだ。


「とりあえず本当に67層なのか確認するために、安全圏内を探そう」




クジラが神速を用いて、驚くべき速度で安全圏内を探し回り約3分、あっという間に安全圏内を見つけてしまった。


「やった!具現化魔法を用いての空間移動も成功だ!

この魔法、便利過ぎないかな...。だけど音がデカイから、対人戦闘とか知能の高い敵との戦闘には、あまり向かないんだよね。

だから、魔王術を積極的に使って慣れなきゃね」


クジラは、空間移動がしっかりとできた喜びでニコニコとしながら67層の魔物を狩り始めた。


その光景は、見るものを簡単にビビらせる程の物のようだったらしい。


偶然、第67階層を通りがかった探索者の口コミにより、魔物を狂気の笑みで狩る謎の探索者という都市伝説が生まれたとかなんとか。


その恐ろしい光景は、ノルマ30匹を達成して迷宮管理層に帰るまでずっと続いたようであった。




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