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勝負の後に、

98話になります!!


本日2回目の投稿です!!


それではどうぞ!!

「う、う〜ん...はっ!?って、痛ててて...頭痛が凄い...」


「お?目覚めたか?」


クジラは、質素な部屋に備え付けられたベッドの上で目を覚ました。


邪神のおっさんの攻撃により、少しの間意識を失っていたみたいだが、気を取り戻したようだ。


そして、その間ヴァーチュが見ていてくれたようだった。


「うぅ...、頭が...。ってここは?」


「あぁ、ここは魔王理事会本部の医務室だ。流石に外で寝かせるのもあれだから運んでやった」


「あ、そうだったの?ありがとうヴァーチュ」


「へへっ、いいって事よ!後輩を助けるのが先輩の役目って奴だ!」


ヴァーチュはお礼を言われ、鼻をこすりながら誇らしげに言った。


「じゃあ、おっさんが起きたら呼べって言ってたからちょっと行ってくるぜ!」


「あぁ、わかったよ」


軽く会話を交わしてヴァーチュは部屋を後にした。



「んー、それにしても、頭が割れるように痛い...。はぁ、勝負なんか受けなければ良かった。でも、神速がかなり使えるって事がわかっただけいいか...」



クジラは軽く伸びをしながら独り言を言い始める。



それからたまーに何か考え事をしたりしていると、あっという間に5分が過ぎた。




「クジラー、おっさん連れてきたぞー」


「邪魔するぞぃ」


部屋の外からヴァーチュの声と、邪神のおっさんの声がした。


「あ、邪神さん先ほどはどうも」


「おお、それにしても先ほどは済まなかったの。つい頭に血が登ってしまったわい」


「いえいえ、僕が中途半端な力しか無かったからいけないんですよ」


「お主は変なところに謙虚じゃな?」


「そうですかね?」


「うむ。まぁお前さんの魔王としての気質は見極めた。クジラ、お前さんなら安心して任せられるじゃろう」


「本当ですか!?ありがとうございます!」


「ほっほ、ヴァーチュの言うとおり好感が持てる奴じゃな。それに免じてこれを授けよう」


ポゥ...。


邪神のおっさんは、淡い闇色の光を放つ石を取り出した。


「これを飲むと良い」


「え?石をですか?」


「うむ、石をじゃ。別に害はないから大丈夫じゃよ...多分」


「凄い不安になったよ!?」


「ほっほ、冗談じゃよ。安心せぇ」


「はぁ、わかりましたよ。信じて飲みますよ。...ングッ。ゴクリ」


《クジラは魔王術(序)を覚えた》


「これで、ヴァーチュが使ってるような魔法にはまだ及ばぬが、いずれは使える様になるはずじゃぞい。なんたってワシが、こいつにこの能力を渡したのじゃからな」


「へぇ、そうなんですか。ありがとうございます!!」


相当便利な力を邪神のおっさんにもらったクジラはとても喜び礼をいった。


「これで魔王就任への儀式は終わりじゃ。とりあえず仕事については、ヴァーチュから全て教わるといい。それと、クジラが魔王職を行う場所については希望はあるかの?」


「あー、フーの町に家を持ってるので付近がいいですね」


「なんと!?その年で人族の町に家を持っておるのか!?」


「ええ、こないだ買いました」


「ふむ、つくづく規格外じゃのぉ...。そしたらこのままフーの迷宮で働くといい。ヴァーチュ、お前、転勤な?」


「うおおい!急過ぎねぇかおっさん!?」


突然の転勤宣告にヴァーチュはかなり驚く。


「とりあえず、クジラの研修期間が終わるまでは、フーの町で2人でやるといい。

クジラが1人前の魔王になったら、隣の最近できたばかりのサダン港の迷宮に移るといい。あそこはまだ、迷宮主がおらぬからの」


「まぁ、クジラも家持ちなら仕方ねぇか。空間移動も出来ないからな。わかったぜ!サダン港の迷宮に移ることにするぜ!」


ヴァーチュはおっさんから詳しく話を聞くと快く了承してくれたみたいだった。


「なんか申し訳ないね、ヴァーチュ」


「いいってことよ!別に俺は何処になろうとやる事はさほど変わらんしな」


「まぁこれで話は終わりじゃな。とりあえずヴァーチュ、これから後輩指導しっかりするんじゃぞ?」


「あぁ、任せとけおっさん!クジラ!早速迷宮戻るぜ!!ほら!乗り込め!!」


「あ、あぁわかった。邪神さん今日はありがとうございました!!」


クジラは、邪神のおっさんに軽く挨拶をして、ヴァーチュが作り出した闇の空間へ入って行き、空間移動で消えて行った。






「ほっほ、また面白い奴が来たものじゃな」



1人残された邪神のおっさんはニヤニヤとしながら呟いた。







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