出発!!
94話になります!!
本日2回目の投稿です。
それではどうぞ!!
「クジラおはよ〜、あ〜眠いわね...」
ヤヨイが若干フラフラとした足取りでリビングへやって来た。
リーシャはその後ろでヤヨイが倒れないかハラハラしながら歩いてきていた。
「おはよう、まさに今起きた!って状態だね...。とりあえず朝ご飯作ったから食べなよ」
クジラは、ヤヨイを見て苦笑いしながら挨拶を返した。
それと、リーシャがヤヨイを起こしている間に、クジラは簡単な朝ご飯を具現化させていた。
メニューは白米に、ハムエッグ、ウインナー、海苔、ごま塩と言った感じの典型的日本人の朝ご飯だ。
「ん〜、いい匂いね。それにしてもこんな疲れてる状態で、1日働ききれるかしら...」
「無理そうだったら午前で切り上げちゃっていいよ。一応、おにぎりは朝200個の、午後400個って考えて600個作っておいたけど」
「600個ね。気合いで午前のうちに完売させてやるわ」
「それがいいね!よし、頑張ろうヤヨイ!!」
リーシャは、ヤヨイの行った言葉に便乗した。
「そっか...、がんばってね?(どうやったら気合いで完売させられるんだろ...?)」
2人が頑張ろう!というオーラを出してる中、クジラは1人どうでもいいような疑問を抱いていた。
ヤヨイとリーシャは、スプーンとフォークで朝ご飯に手を付けて行く。
「うん、やっぱクジラのご飯は美味しいわね...」
「そうだねー。私クジラがいないと生きていけそうになくなりそうで怖いよ」
近頃のリーシャには、本人は余り意識していない大胆な発言が多々あり、クジラはその発言が来るたびにドキッとさせられているようだった。
そんな感じで朝食の時間は過ぎ、10時まであと20分という所だ。
「さて、朝食は済んだから僕もそろそろヴァーチュとの待ち合わせ場所に行かないとな...」
クジラは、事前に準備していたリュックを背負い、家を出る支度を始めた。
「クジラ!お店は私達に任せて立派な魔王目指すんだよ!」
「ふふっ、魔王って聞くと、悪いイメージしか浮かばないせいでなんか変な感じね。まぁそんな事より、あんたなら大丈夫だと思うけど、しっかりやるのよ?」
クジラが準備を始めたのを見て、2人は軽いエールを送った。
「2人共ありがとう!2人もお店の事頼むよ!」
「うん!任せて!」
「わたし達を誰だと思ってるの?大丈夫よ!安心して任せるといいわ!」
クジラからの返しの言葉に、リーシャは元気良く、リーシャは自信満々に返事をした。
「それじゃあ、行ってきます!」
「「いってらっしゃい!」」
クジラはヴァーチュが待つ迷宮へと向かった。
「おっ!来たな!おーーい!!クジラーーー!!!ここだー!!!!」
迷宮へと辿り着いたクジラに対して、ヴァーチュが大声で叫びながら手を振っていた。




