属性付与武器はひゃっほい!
86話になります!
本日1回目の投稿です。
それではどうぞ!
「いっけぇぇー!!」
ヤヨイが青い光を帯びたナイフを10本同時に操作する。
シュワァァァァーー!!
ゴーレムの表面をこするように斬りつけると、炭酸水が溢れるような音と共にゴーレムの表面に傷が付く。
傷が付くのと同時に、切り口から水が流れていた。
水属性がしっかりと付与されているいい証拠だろう。
ドシーン!
ドシーン!
ゴーレムは無言のまま(恐らく発声機能が無いのであろう)片手で、傷を押さえながら小さな子供が駄々をこねるかのように、暴れまわる。
「てぃっ!!」
ガッ!!
「きゃっ!?って取られた!?」
リーシャがヤヨイに便乗して、ゴーレムに斬りかかるが、切れ味が足りない、もしくは水魔法が付与されてなければ斬れないのか、剣先20cmほどゴーレムに食い込み、そのまま引き抜く事が出来ずにゴーレムの体に刺さったままになってしまった。
「リーシャ!下がってるといいわ!こいつはわたしだけで十分!」
「わかった!後はよろしく!!」
リーシャは、ヤヨイに言われ、自分でもゴーレムに対して何もできないとわかったからか、素直にクジラの元へと下がって行った。
「ほらほらほらぁ!ゴーレム!あんたの相手はそっちじゃないわよ!わたしの方を見なさい!!」
シュワワワワァーー!!
ヤヨイは、水属性が付与されたナイフで攻撃、ゴーレムが怯んだら迫撃、とパターンが多少決まった形の戦闘を始める。
しかし、ゴーレムは見た目通り知能が無いようで、それに気づく様子もなく、純粋に攻撃するだけで応戦している。
この時点でヤヨイの勝利はほぼ確定しているだろう。
後ろに下がったリーシャと、後ろでちょこちょことレーザーを放っていたクジラも、勝ちを確信しているようでアシストももうしていなかった。
「これで終わりよ!!」
ジュワァァァァァァ!!
ヤヨイは、ナイフをゴーレムの頭へ滅多刺しにした。
ドシーン!!
ゴーレムは、膝をついて勢いよく地面に倒れこんだ。
ブシャアアアア!!
「きゃっ!?なに!?」
リーシャは突然の現象におどろきている。
どうやら、滅多刺しにした頭から噴水の如く水が吹き出したようだ。
水が吹き終わると、ゴーレムの消えてしまった。
属性が付いた物でトドメを刺すとこのようなエフェクトが付いて敵は消えるようだった。
「終わったわね。ふう、なんかフロアボスの半分は、わたしが倒しているような気がするけど、気のせいかしら?」
ヤヨイはドヤ顔で2人がいる方へ歩きながら言葉を放った。
「あはは、お疲れヤヨイ」
クジラは何も言い返せず、ただ労いの言葉を掛けるのであった。




