そのまんまでいいんだね
84話になります!!
今話から、本日何本目の投稿か分かりやすくするために、
本日、○回目の投稿です。
というような文を前書きに入れたいと思います。
というわけで、
本日1回目の投稿です。
それではどうぞ!
「クジラ!今だよ!」
「わかった!喰らえ!!ソイルボール!!」
クジラは、魔法発動のキーワードを叫びながら物を投げる動作に移る。
投げる瞬間に魔法が駆動して、クジラの手から泥だんごの様なものが投球された。
土=ソイル
球=ボール
魔法は、英語の直訳の繋がりによって発動されるようだ。
つまりは、ソイルウォールと唱えると、土の壁ができ、ソイルソードと唱えれば土の剣ができるようだ。
簡単に言えば土関連、そしてかなり限定された物しか出せない魔法だ。
そう、具現化魔法の完全劣化なのだ。
クジラは、具現化魔法によってどんな物も具現化出来るため、殆ど使い道がないだろう。
クジラ本人もそれに気づいており、直訳で適当に唱えれば魔法は使えるとわかった今は、好んで使いはしないだろう。
しかしクジラはそれと同時に、この普通の魔法が、具現化魔法よりも優れている点が1つだけある事に気づいた。
それは音だ。
具現化魔法は、
ポンッ!
となかなか大きい音がなる事により、奇襲には向かない。
しかし、普通の魔法は、どんな小さい声でも、発声していれば自分の声以外は、無音で出現するのだ。
それがわかった事だけにより、クジラはリーシャの指導を続行して受ける事を決めた。
そして今、魔法を多用しながら3人は戦闘をしていたようだった。
「クジラ!今度は左に石の魔物2体!」
「OK!ソイルカッター!」
和製英語でも魔法は使えるようで、今度は、土の薄く鋭い刃物が生成されてクジラの手から飛び、放たれる。
ゴッ!
しかし、石の魔物の方が硬いらしく、砂の刃物は当たった途端砕け落ちた。
「あちゃあ、ぜんっぜん効かないなぁ...」
ピシュ、ピシュ
クジラは、そんな事をぼやきながら土魔法を投擲している右手ではなく、レーザーガンを持っていた左手を相手へ向け、容赦無くレーザーを放った。
「ちょっとクジラ!なんで銃使ってるの!?魔法は反復練習しなきゃ威力と精度が上がらないよ!」
リーシャは中々のスパルタのようで、土魔法以外使用不可という、よくあるRPGゲームでもやった事ある人は1人もいないんじゃないか?と、思うような縛りプレイを言い渡した。
「うへぇ、了解でっせリーシャさん...」
クジラは、苦虫を噛んだような顔をしながら渋々リーシャの言う通り、鬼畜迷宮攻略を始めた。
これは6階層最奥地へ着くまで続いたそうだ。




