閑話【癖のある奴ら】6話
閑話6話になります。
本日1回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
『自分、もう帰りたい...』
カーリーが5mほど離れたところでモグラをしばく!と発狂してる中、クジラの隣にいたポコちゃんは呟いた。
「でも、闇精霊って自由に消えたりできないんでしょ?」
クジラは、ポコちゃんを召喚する寸前にカーリーから教えてもらった知識を披露する。
『あぁ、...、闇精霊の迷惑な所だ。自分、誰かと会話をするのは得意ではないから、自由に消えれないのは本当に辛い...』
あいつのコミュニケーション能力が羨ましい...。
ポコちゃんは未だに発狂し続けるカーリーを見ながら、ポツリと話した。
「なるほど、誰かと話すのが苦手だからカーリーにも冷たい態度をとっちゃってるんだね?」
『...そういう訳だ』
「そっか...、それは辛いね。つまり、本当はポコちゃんもカーリーと仲良くなりたいって事だよね?」
『...っ』
コクリ
少し躊躇した後、ポコちゃんは頷く。
「...カーリー!ちょっとこっち来て!」
クジラは、ポコちゃんの勇気を振り絞った意思表示を見て、ぜひ手伝ってやりたいと思い、発狂中のカーリーを自分の元へ呼び寄せた。
『おいあんたっ...』
ポコちゃんはその行動に若干慌てる。もしもポコちゃんが闇精霊でなかったら、速攻で消えて逃げたところだろう。闇精霊は結構不遇なのかもしれない。
『なによクジラァ!あなたもう私の本当の姿知ってるんでしょ!?なんで言わないのよ!恥ずかしいじゃない!』
先ほどまでより騒がしくなりながら、カーリーはクジラの側へ向かう。ポコちゃんが止めた通り、1.5倍はうるさくなっているように思えた。
「別にカーリーがどんな姿してたってあまり気にしないよ?キツネの姿もきっと可愛いんだろうね」
『へっ?も、もう!褒めたって何も出ないんだからね!?』
もっとかまってと言わんばかりに騒ぎ立てるカーリーだが、クジラのその一言を聞くと、ボンッと顔を赤くし、あまり騒がなくなる。
『(こいつっ、扱いに慣れてる...!?)』
ポコちゃんはそのように感じ、クジラに対する見る目が変わった気がようだ。
「さてと、ポコちゃん!勇気を出して頑張ってみよう?今、僕に話してたみたいに、気楽に話しかければ大丈夫だよ?」
『わ、わかってるよ...。か、カーリー』
クジラに応援され、ポコちゃんは素直に応じてカーリーに話しかける。
『...っ!?きゃぁぁぁああ!?ポコちゃんか
ら話しかけてきてくれたぁぁぁぁぁ!?何があったの!?ようやく私に心開いた!?クジラのおかげ!?どうしたの何があったのねぇねぇ!?』
すると、カーリーはそれだけでもう嬉しかったのか、かなり面倒なマシンガントークを復活させた。クジラとポコちゃんは呆気にとられ、ポカンと思考を停止させている。
『ん?どうしたのよ2人とも黙って...?もしかして!奪い合い?奪い合いなのね!?私の為に争わないでぇ!?』
カーリーは体をクネクネと動かしながら、暴走し始めた。
『クジラ...だったっけ?自分、これと友達になるのはやっぱいいや...。クジラに言われたように、勇気を出して他の精霊の子に話しかけてみる』
「うん、僕もそうした方がいいと思うよ?」
カーリーは敢えて無視して、2人は違う精霊の方へ話しかけたほうが良さそうだと話を切り替える。
『ん、そろそろタイムアップか?確か、瘴気魔法の丸薬を集めてるんだったな?昼寝してる時にどっかからそんな話が聞こえた』
「あぁ、知ってたんだ。その通りで、よければ2つ分けてくれないかな?」
『自分に、少しだが勇気を付けてくれたあんたの頼みならお安い御用だ。...手をだして』
ポコちゃんは腰の方に手を回したと思ったら、丸薬を2つ作って差し出してきた。
「...ありがとね?(おい!おまえ今どこから丸薬出した!?精霊のなかで1番最悪な所から出さなかったか!?)」
クジラは心の中で最大限のツッコミをし、直接触れたくないと感じたので、ジップロックを開いて、その中に入れてもらった。この男、啓介達にこの丸薬を渡す時、絶対に何も言わないで渡すはずである。きっとそれで1人悪質に笑うのだろう。
『じゃあ、これから末長くよろしく、クジラ』
「うん、よろしくポコちゃん」
最後にそう挨拶を交わすと、ポコちゃんは消えていった。モグラもカーリーも面倒とは言っていたが、そこまで召喚時間が長いというわけでも無く、本人もコミュ症なだけであったので、クジラは精霊の中では普通にまともじゃないかなと感じている。まぁ、最後の丸薬の渡し方を除いてだが...。
「さて、街に帰るか...」
クジラは気分転換に、街へと歩いていった。
『ええっ!?私の事置いてっちゃうの!?待ってよクジラァ!』
次回から、閑話その2へ移行します。
この話の直後の話です。
本当は、これで外伝に入る予定だったけど、この閑話の続きを書くのが楽しくなってしまったのです...。
それでは次回お楽しみに〜!




