バーサーカー...。
74話になります!!
それではどうぞ!!
「あっははは!遅い!遅いわよ!!」
現在ヤヨイが、1匹の大型の魔物を圧倒している。
現在第2層最奥地、2層は曲がり角もなく、只の1本道だった事により、敵とは1度も遭遇せずにフロアボスまで到着した。
2層フロアボスは巨大芋虫である。
「さっさと堕ちろぉ!!!」
何故ヤヨイがここまで気を高ぶらせているのかというと、
「2度とその恐ろしい姿を現すんじゃないわよ!!」
かなりの虫嫌いのようだ。
それだけである。
『チューーーー!!』
巨大芋虫も、ヤヨイに負けずに糸を吐いて多少の反撃を目論んでいる。
しかし、今のヤヨイにはそんなの無駄であったようだ。
「無駄!!早く消えなさいよ!!」
1階層のフロアボスの時とは段違いな速さ、精密さでナイフを操り、糸を切りながら攻撃していく。
「これで終わりよ!!朽ちなさい!」
ナイフ10本を同時に動かして、巨大芋虫の全身を滅多刺しにしていく。
恐らく100突きは軽く超えただろう。
『キュウゥ...』
巨大芋虫も、弱々しい声を放ち、消えていった。
「あー!気持ち悪いわよ!!...、ってどうしたのよ2人共?」
どうやらクジラとリーシャは、ヤヨイの威圧により前に出れず、ずっと端っこで観戦していたようだ。
「あ、お疲れヤヨイ...」
「す、凄かったね...。私にはあんな動き出来ないや...」
2人もヤヨイに対し、苦笑いで対応していた。
「本当どうしたのよあんた達?」
どうやらヤヨイは、自分の行いに自覚が無く。ほぼ無自覚で芋虫を殺しにかかっていたようだった。
「なんでもないですよ?ヤヨイさん...。とりあえず3層行こうか...」
クジラは考える事を放棄し、今のヤヨイについては、忘れる事にした。
「なんで敬語なのよ?まぁ、いいわ。先に行くわよ!」
ヤヨイはそう言って、さっさと次の層へ移動し始めた。




