甘い甘い朝ご飯
69話になります!
それではどうぞ!!
「んー...、おはよう...。リーシャが気合入りすぎよ...。クジラ、どうにかして...」
「起きてきたね。おはようヤヨイ。残念ながら、僕には抑えきれないかな」
ヤヨイは、リーシャに無理矢理起こされたようで、若干ふらふらとしながら、リビングへと向かってきた。
「まだ7時前じゃないの...。いったい何時間迷宮に居るつもりよ」
「私はいけるとこまで行きたいな!」
ヤヨイの背中を押しながらリビングへと戻ってきたリーシャが、元気よく答える。
「とりあえず、1時間おきくらい様子見て、行けると思ったらちょっとずつ進んで行こう」
「クジラ、リーシャが暴走しないように、しっかりと見張るのよ」
「んなっ、何その私が暴走する前提の会話!?」
リーシャは、ヤヨイの言葉に軽く驚きながら反応する。
「だって...、ねぇ?」
ヤヨイはクジラへ同意を促す。
「うーん...、まぁ安全の為だね。僕が言うよ。リーシャ、浮かれすぎると裏目に出る事が多いから、気をつけるんだよ?」
「ふぇっ?私今そんなに浮かれてる?」
リーシャは、自覚していなかったようで、クジラとヤヨイに質問する。
「うん、僕達の目から見たらかなり」
「そうね。クジラの言った通りよ」
「そうかな...?それじゃあちょっと抑えて行くね。裏目に出るのは怖いし...。心配してくれてありがとね?」
リーシャに、2人の言う事が伝わったようだ。
「うん、しっかりと聞いてくれて良かったよ。それじゃあ話に区切れが付いたところで、朝ご飯にしようか(何にしようかなー...。)」
「うん!今日の朝ご飯は何かな!?」
「私は甘い物が食べたいわ〜」
ヤヨイは、クジラにチラチラと視線を向けながら要求している。
「うっ、そんな風に言われると作るしかないようだね」
「ふふふ、やったわね。リーシャ、感謝するといいわよ」
甘い物を作るとクジラが宣言すると、ヤヨイはニコニコとし始めた。
「やったぁ!ヤヨイナイス発言だよ!」
リーシャも、両腕を上に突き上げながら喜んでいる。
「それじゃあキッチンからお皿とフォーク持ってくるね(やっぱ女の子は、どの世界でも甘い物が好きなんだね)」
キッチンでクジラが、カチャカチャと食器を出してる時、ヤヨイとリーシャは、クジラに聞こえないように会話をしていた。
「ふふっ、クジラはほんと万能よね。リーシャ、クジラを狙ってるなら早めに唾つけといたほうがいいわ。でなきゃ変な女に取られるかもしれないわよ?」
「えっ、ど、どうしよ。クジラが他の人に取られるのは嫌だよ。ヤヨイ、唾つけるって具体的に何すればいいの?」
「ふふん、そこまで教える程わたしは優しくないわよ。(ついにクジラが好きなのを隠さなくなったわね...)」
「そっ、そんなぁ〜」
リーシャは、あわあわと、焦っているようだ。
そんな時に、
「おまたせー、早速朝ご飯にしようか」
クジラは戻ってきた。
「クジラ!急に知らない女の人を好きになったりしないよね!?」
「へっ?えーっと、しないけど...。何の話?」
クジラは、質問の意味がわかっていなくて、ヤヨイに助けを求める。
「ふふん、そのうちわかるんじゃないかしら〜?」
ヤヨイは、それを適当にはぐらかしたようだった。
「...?まぁ、いっか。それじゃ、ご飯にしようか」
ポンッ!ポンッ!ポンッ!
3つのお皿に、フレンチトーストが出現した。
「へぇ、甘い物なのに焼くのね。甘い物イコール温かくない物ってイメージしか無かったわ」
「へぇ、そうだったんだね(焼き菓子とか無いのかな...?)」
ヤヨイは思った事を口に出し、早速一口食べた。
「へぇ、これも美味しいわね。やっぱり甘い物は最高よ」
「うん!これも美味しいね!」
フレンチトーストもヤヨイとリーシャには好評であった。
「ふぅ、ごちそうさま。2人共、とりあえず20分くらいしたらまずはギルドに行って、迷宮探索への登録をしようか」
クジラは、事前に迷宮について調べており、しっかりと迷宮に行くまでの手順も覚えていたようだ。
「それじゃ、わたしは着替えてくるわ」
リーシャに無理矢理起こされ、そのまま押されてリビングまで来たヤヨイは、服を着替えに部屋へと戻って行った。
「それじゃ、20分ほど適当にダラダラしてようか」
「うん、私もそうするよ。どうせ今日はいっぱい動くからね」
クジラの提案を、リーシャは了承して、2人はポケーッとしながら適当な間隔を空けて会話を始めた。
今日からは、1日2話以上を目標に執筆して行きたいと思います。




