これで遊ぼう!
59話になります!
それではどうぞ!!
「ふぅ、美味しかったね」
「うん、こんな美味しい物が世の中にあるなんて思わなかったわよ」
リーシャとヤヨイは、食べ終わった後もショートケーキを絶賛していた。
「うん、それじゃあ、たまに作るよ」
クジラはキッチンで、すき焼きの時に具現化した鍋と使った小皿とフォーク、お玉を洗いながら2人へ答えた。
ちなみに水道は、魔力水道といって魔力で水を流しているらしい。
「ほんとに!?楽しみにしてるね!」
「でも何でたまになの?クジラの魔法ならいつでも作れるんじゃないのかしら?」
ヤヨイは疑問に思ったのか、質問した。
「え?だって...、毎日食べたら確実に太るよ?」
クジラは、至極普通な理由を答えた。
それに対し、白髪の女の子の方が硬直した。
「え?ケーキって、太るの...?」
恐る恐るクジラへ尋ねる。
「まぁ、相当なカロリーあるから、毎日食べたら確実に太るだろうね。でも週1くらいなら平気なんじゃない?」
「そ、そうだよね。ちょっと2切れも食べただけじゃ太らないよね...?」
リーシャはあわわわ...。という擬音が出そうな表情をしている。
「大丈夫よリーシャ。その分動けばいいのよ!私は幽霊だから太らないし、関係ないけど〜」
ヤヨイは、リーシャの表情を見て楽しんでいる。
「あはは、ヤヨイの言う通り大丈夫だよリーシャ。1日じゃ太らないよ。それと、明日は多少ヘルシーなメニューにするから...ね?」
クジラは、リーシャに気を使いながら、言葉を掛けた。
「ありがとクジラ...」
「いえいえ、さて!洗い物終わり!それじゃあちょっとゲームをしようか」
「「げぇむ?」」
洗い物を終え、いつの間にか具現化していたエプロンで手を拭きながら、クジラが2人のいるリビングに行った。
「そっ、ルール覚えれば楽しめると思うよ?」
ポンッ!
カードの束がクジラの手に収まった。
「トランプって言うんだけどね...。3人だから...。ババ抜きでいいか」
そういってクジラは、2人へカードについての説明と、ババ抜きの簡単なルールを教えた。
「それじゃあやってみようか」
「うん!」
「こんな遊び初めてだわ」
クジラはカードをよくシャッフルして、3人に均等になるよう配る。
「これで、同じ数字のカードは場に捨てるのよね?」
ヤヨイがさっき聞いたルールを復唱しながら聞き直す。
「うん、それでペアのトランプが無くなったら下準備終わり、ゲーム開始だよ」
「やったぁ!私が1番だね!」
リーシャが1番に上がったようだ。
「げっ、ババ引いちゃったわ...」
「よし!今度こそ勝つ!」
3人はババ抜きを20ゲーム程、繰り返した。
その頃には、リーシャとヤヨイもルールを覚え、いい勝負になってきたようだ。
というより、クジラが弱すぎたみたいだ。
「やった!ビリまぬがれたわ!」
「3連敗...だと!?」
クジラはがっくりと項垂れる。
「それじゃあもう1回だね!」
「次はわたしが1位取るわよ!」
「...勝ってやる勝ってやる勝ってやる」
「クジラ...凄い必死だね」
3人の夜はまだまだこれからのようだ。




