暴かれる本性!?
53話になります!
「ふぅ、やっぱりギルドまで歩くのは、ちょっと遠いね...」
「うん、ちょっと面倒だね」
どうやら2人は、ギルドの目の前まで来たようだ。
「流石にこの街中で、自転車を乗るのも目立ちそうだから嫌だしなぁ...」
「私は別に注目浴びてもいいと思うけどね。...歩くの面倒だし」
「それが本音かな?」
「いや、だって疲れるでしょ!?」
「はは、リーシャって相当な面倒くさがりみたいだね」
「うぅ...クジラは面倒くさがりの女の子は嫌い?」
リーシャは、上目遣いでクジラを見つめる。
「ん?そうだねぇ...やるべき事がちゃんと出来てるのなら嫌いにはならないよ。僕だって基本面倒な事はやりたくないし」
「そうなの?そっか、わかったよ。...よし、がんばれ私」
リーシャは、何かを決意してやる気を出しているようだ。
「リーシャ?ギルド入るよ?」
「あっ、うん!待って!」
クジラは、リーシャへ一声かけて、ギルドの中へ入っていく、リーシャはそれに応じて、クジラの後を追って行った。
2人は、昨日お世話になった不動産関係の受付へ行くと、昨日と同じおばさんが受付に座っていた。
「昨日はどうも。鍵を受け取りに来ました」
「ようこそお越しくださいました。鍵の受け渡しの前に、こちらの書類へのサインをお願いします」
「あっ、はい(やっべぇ、この世界の字なんて書けないよ)」
クジラは内心焦ったが、すぐに解決策を思いついた。
隣へいたリーシャに小声で話しかけた。
「...リーシャ、実は僕、ここの国の字書けなくて、代わりに書いてくれるかい?」
「...えぇ?そうだったの。わかったよ、私に任せて」
リーシャは流れる手つきで、書類に名前を書いていった。
「あの、これでいいですか?」
リーシャは受付のおばさんへ控えめに聞いた。
「はい、えぇっとクジラ様ですね。これで売買は成立となります。こちらが鍵になりますのでお持ちください」
おばさんはリーシャへ鍵を渡した。
「はい、ありがとうございます。あの、書類等は1枚だけですか?」
「はい、これで終了になります」
「わかりました。ありがとうございます。クジラ、早速お家に行こう」
「ああ、わかったよ。その前に昨日の売上を両替したらね。」
2人はお礼を言い、お金の両替をして、ギルドを後にした。
「なんか以外とすぐ終わったね。家の元々の所有者に挨拶したりするのかと思ってたけど...」
クジラは、腑に落ちないという感じで、リーシャに話し掛けた。
「うーん、私も家買うのがこんなにすぐ終わっちゃうとは思わなかったよ」
「やっぱ曰く付きだから元々の所有者の人も余り関わりたくなかったのかな?」
「多分そうかもねー、もしもここで私達に会って、住み始めて何日がした後に苦情来ても嫌だろうしね...」
「まぁ、これですぐ住めるんだから良しとしようか」
「そうだね、そういう事にしよっか」
2人は我が家となる家へと歩いていった。




