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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
最終章
1991/2000

主役の起床




最終章48話になります!


スマホが壊れて修理で何日か電車で執筆出来なそうなので、パソコンのみで頑張らなくちゃならない為に、明日明後日も1話投稿にさせてもらいます。

割と完結直前なのにスルッと終わらせられなくて申し訳ないです……!


それではどうぞ。









「ん〜……、ふぁぁ?ここはぁ……、おうち?」


ランド達がクジラ宅に来て1時間ほど経過した頃だろうか?ハイペースで酒を飲み、酔ってグデッとしていたら眠りこけてしまっていたリーシャが自室で目を覚ます。目を擦りながら真っ暗な部屋を見回し、ここは自室だなと呟く。


「……お父さんとお母さんと一緒にお酒を飲んで、それからの記憶がないや。まあ、多分クジラが私をここまで運んで来てくれたのかなぁ?えへへ、私が寝てたから添い寝して、一緒に眠っちゃったのかな?可愛い!」


隣から寝息が聞こえるのに気付き、身体の向きを寝息が聞こえた方へと変えて大好きな彼の顔を見つめるリーシャ。クジラが酔って眠ってしまった自分を介抱してくれて、きがつけば一緒に寝てしまったのだろうと自己解釈しているみたいだ。


「……結婚式で私の事をたっくさん喜ばせてくれたクジラに、私がクジラに隠してた事をしっかりと教えて驚かせなくちゃなぁ。とりあえず時間の確認して、微妙な時間だったら起こしてあげよっと」


リーシャは愛おしそうにクジラの頭を3往復ほど撫で、秘密を語る決意をすると、とりあえず時刻確認をして、時刻によっては彼を起こす事に決める。


「わっ、もう20時!これで夜中に起きちゃったりしたら大変!急いで起こしてあげなくちゃ!ほらクジラ!起きて!おーきーてー!」

「んん〜……、まだ仕事の時間じゃないし、眠いよリーシャ」

「お仕事じゃないけど起きて!今起きなきゃ、夜中に起きて目が冴えてもっと辛い時間を過ごす事になるよ!」

「ふぁぁ……、いま何時?」


リーシャは起きるのを渋るクジラを懸命に揺らして声を掛け続けた結果、無事に起こす事に成功した。彼は気だるげに頭をガシガシと掻き、酔いが覚めてないのかボーッとした様子で何時か聞いた。


「今は20時だよ!これ以上寝てたら夜中の変な時間に起きて、辛い思いをするかもしれないって思ったから起こしてあげたよ!」

「なるほど……、ありがとリーシャ。じゃあリビング行って適当に時間潰して、いい感じな時間になったら寝直そうか」

「クジラったらせっかく起きたのに、もう頭の中に寝る事しかないんだね〜。それじゃあリビング行こっか!多分、ヨシノ達がゲームしてるだろうし、混ぜてもらって遊ぼうね!はい立った立った!」


リーシャが時間を教えると、考えていたのかボーッとしていたのか少し間を空けま後、リビングに行こうと提案するクジラ。彼は寝たいという気持ちで頭の中がいっぱいなんだなと思い、リーシャはクスリと笑うと、彼の手を握って若干強引に立たせる。


「えへへ〜、それじゃあゆっくり歩くよ〜。いっちに、いっちに」


半分くらい意識が無いのか、自分が手を引いてあげなければ全く動く気配の無いクジラを見て楽しそうに笑うと、優しい声をクジラに掛け、手を引きながらゆっくりと歩きだすリーシャ。気分は保育士のような感じだ。


「はい、一旦ストップだよ〜?リビングの扉を開けるね〜。……ほぇ?なんか顔ぶれが予想外だしなんか大人数!」


リビングの扉を開くと、やけに多い人の数にリーシャは間抜けな声を上げるのだった。









ちなみにここから5話以上、10話以内で完結予定です。





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