両家の距離
ごめんなさい予約投稿の日にちがズレてました!
最終章47話になります!
本日は1話のみの投稿です!
それではどうぞ!
「よし、全員降りたな?それじゃあ俺は迷宮でひと働きしてくるわ。じゃあな!」
ヴァーチュはクジラ宅に空間移動し、連れてきた面々が黒い煙の中から出た事を確認すると、ニッと笑ってその場から去って行った。
「へえ〜、諒はこの家に住んでるのね〜。普通に綺麗で良い家じゃないの」
「ええ、そうですよねクーちゃんのお母さん。鍵を預かってますので、早速中に入りましょうか(元々、幽霊物件として売られていたワケあり物件としてギルドに売り出しのビラがあった事は言わないでおこう)」
ヴァーチュを見送り終えると、クジラ母の言葉に反応しながら、家の扉を開くランド。
ガチャ
「よし開いた。クーちゃんとヨシノのご両親と親友のおふたり、どうぞお先に入ってください」
ランドは扉を開くと、先に中には入らないでクジラの両親達に先に入るよう伝える。
「やったぁ〜!クーちゃんのお家だー!」
「突撃ぃ〜!ロンも行くよ〜!」
「待ってリンちゃんレンちゃん!」
そんな言葉を全く聞かず、駆け出して家の中へと突撃するリンとレン。
「ちょっと待てストップ!!!!」
「「痛ぁい!?」」
苦笑し、仕方がない子達だと思いながら1番乗りで家に入っていくのを許すランドだったが、2人が玄関に入った瞬間、ランドは何かを思い出したように慌てて2人の肩を掴む。慌てたせいで力が入ってしまったようで、リンとレンは声をあげながら、足を止めランドの方を向く。ロンもその光景に驚き足を止めている。
「ああ、ごめんね痛かったかい!?クーちゃんの家は土足厳禁なんだよ。普通に土足で突撃しそうだったから止めさせてもらったよ。玄関で靴を脱いで、お家の中に入りなさい?もう止めないから先に行って良いよ」
ランドは2人の痛がる様子を見て、若干オロオロしながら謝った後、何故止めたのか理由を説明して中に入るよう伝えた。
「土足ダメなんだぁ。じゃあ、靴脱いで早速行こうよレン、ロン!」
「そうだねぇ!ロンもおいで!早くリッちゃんとクーちゃんのお家に入ろ!」
「うんっ!」
リンとレンはランドの説明を聞くと玄関で靴を脱ぎ、室内へと入っていく。ロンも同じように玄関で靴を脱ぐと、それを追っていった。
「俺の妹達が騒がしくてすみませんね。ささ、お先にどうぞ」
ランドは幼い弟妹が家の中に入るのを見送った後、クジラの両親達に謝罪して改めて家に入るよう促す。
「ランド君って言ったわね。リーシャちゃんも素敵なお兄さんを持っているのねぇ。貴方みたいなお兄さんがうちのバカ息子の近くにいるって知って安心したわ。これからもうちの息子の世話をよろしくお願いします」
それを聞いたクジラ母は、ニコニコと微笑みながら彼を褒め、クジラの事を頼むと言いながら頭を下げた。
「へへへっ、勿論ですよ!クーちゃんはもう、僕の義弟ですから!兄として、全力で2人を守ってやりますよ!」
ランドは嬉しそうに笑い、喜んでその頼みに応じる。トトリ家と調部家の距離が縮むのを実感しながら、彼らはクジラ宅の中へと靴を脱いで入るのだった。
おかしい……!閉幕する為の着地点を見失ってる……!




