表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
最終章
1988/2000

トトリ家子供組の明日




最終章45話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「じゃあ、俺はクジラに連れて来て貰った組を空間移動で送ってくるな」

「あいよ、よろしく頼むんよヴァーチュ」

「おう!任せろ!お前が作ってくれた大量の甘味の礼として、全速力かつ安全運転で送り届けてくるな!それじゃあ全員、この黒い煙の中をくぐり抜けてくれ。この黒い煙が魔王の扱う空間移動の乗り物みたいなものだ。煙の中は4畳間の部屋くらいの広さだから、座るほどスペースはないと思うが全員入れるだろ。……ちなみにここの皆はクジラの空間移動に慣れているだろうが、本来の空間移動ってのは、こういう乗り物のようなものに乗って数十分掛けて移動するものだからな?クジラの即座に移動出来る空間移動ははっきり言って常識破りって事を知っておいてくれ。」


ヴァーチュは、ユキやミナミ、エリやトトリ一家の大人組を後ろに引き連れ、ヨシノに声を掛ける。先ほど、ヨシノが変幻魔法で作成し、サーヤにお礼と共に渡せと指示をした甘味が、ヴァーチュのお気に召したようだ。それの礼を含めて全力で送り届けると口にすると、クジラが空間移動で連れて来た全員に空間移動の煙の中をくぐり抜けるよう伝えた。それに応じ、クジラの空間移動とは違うんだなと思いながら、ヴァーチュとそれなりに親しいユキとエリを筆頭に煙の中へと入っていく面々。全員が煙の中に消えると、彼はじゃーなと言い残し、煙と共に消えていった。


「にひひ、行っちゃったね!」

「 にゃははは〜、これで自由だぁ!」


ヴァーチュが煙の中の面々と共に消えたのを確認すると、ランドに抱きつきながら満面の笑みを浮かべるリンとレン。トトリ家の大人組は帰ったが、子供組はランドとララ、そしてリーシャともっと一緒にいたいという強い願いにより、一泊の滞在が認められたらしい。


「俺は明日仕事があるからそこまで相手してあげられないだろうけど、ララはバイトが休みだったはずだし、ララにフーの町を沢山案内して貰うんだよ?」

「にひひ、うんっ!ララちゃん案内よろしくね!私、とっても楽しみにしてるよ!」

「にゃはは、ララちゃんとおでかけ楽しみだねぇっ!美味しい料理が食べられたら良いなぁ!」


ランドは両腕にそれぞれ妹が抱きついている為、今にも成仏されそうなニッコニコな顔をして明日はララとフーの町を散策するようにと話す。


「……はあ、面倒臭い。私はあまり金が無いから絶対に奢りはしないからな?」


ララは途轍もなく嫌そうな顔をしていたが、なんやかんやで優しい為、断りはしないみたいだ。きっと、何も奢らないと言っているが当日になったら何かしら奢ってやるのだろう。


「うー、ララちゃんのけちんぼ」

「大人なのにお金無いの〜?」

「ああ、私はアルバイトだけでなんとか食い繋いでいるフリーターだからな。100モールだって奢るのが惜しいさ」


奢ってもらえないと言われたリンとレンはプクーッと頬を膨らませて不満を垂らしていたが、ララは全くその不満を聞いてやろうとしなかった。


「意地悪!良いもん別に奢ってもらえても!」

「私達には秘策があるもんね!」


リンとレンはララが絶対に奢ってくれないんだと判断すると、2人で顔を見合わせ、笑顔で頷きあう。


「「お金が無くなったらラン君におねだりするから大丈夫っ!」」

「全くもう仕方のない妹だなぁ。お小遣いあげちゃう!」


2人は頷き合うと、ランドの腕に頬ずりしながら甘い声を出してハモらせた。妹バカなランドはデレデレな様子で財布を取り出し、1000モール硬貨を1枚ずつリンとレンに与える。相変わらず妹に対してゲキ甘だ。


「……バカ兄よ。リンとレンが将来ずる賢くて悪い女になったら、確実にバカ兄のせいだからな?」


ララは呆れた目でランドを見つめると、一言毒を吐くのだった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ