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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
最終章
1978/2000

魔王の咆哮




最終章35話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「クジラてめええええ……。俺にダメージを与えてなおかつ戦闘中に女とイチャつくだと……!?最高に頭に来たぞコノヤロォォォッ!!先に狙うのは戦闘能力が高いリーシャじゃねえ!ムカつくお前だぁぁぁぁぁぁっ!!!」


ヴァーチュはズキズキと痛む膝の調子を確認しながら、クジラに対して怒りを見せる。怒りの9割は独り身の嫉妬であろう。彼は黒いオーラを両腕に纏わせると、重りを付けているはずなのにリーシャと同等、もしくはそれ以上の速度でクジラ目掛けて駆け出し始めた。


「リーシャ、おふざけ終了!次はヴァーチュを倒すよ!」

「うんっ!さっき攻撃が上手くいったからって絶対に慢心しちゃダメだよ!私も最後まで気を抜かない!それと油断もしない!」


クジラがいち早く声を出して第2ラウンドに突入する事を告げると、リーシャはコクリと頷いて太刀を構え、気を引き締めるように声を出す。


「リーシャ!てめえはどいてやがれっ!!!」


ヴァーチュが気迫のこもった声を出すと、あまりの声量にビクッとなり、一瞬だけ動きが止まるリーシャ。


「クジラぁぁぁぁぁぁっ!!!たまには俺が教えて棍で正面から戦ってみろやゴラァァァァァッ!!」


ヴァーチュは動きが止まったリーシャを完全に無視して、一直線にクジラの元へと向かう。そして、黒いオーラを纏う右腕を水平に上げると、クジラに向かってラリアットを放った。


「あっぶな!?とりあえずこれ以上遠距離チクチクやってたら、後々本気で怒られそうだし、教えてもらった棍術で戦う事にするよ!……真正面から挑んでタイマンをするのは嫌だけどね?リーシャ!2人でヴァーチュに突撃し掛けるよ!」


たまにリーシャと模擬戦をして速い動きに慣れていたおかげか、それともヴァーチュが手加減をしてくれたからか、クジラは辛うじてラリアットを回避する。すると、彼は手に持っていたが全く使う気配のなかった棍をヴァーチュ流の教えに習って構え、棍を用いて戦う事を宣言した。


「本当ならサシでやり合いたかったが、まあ許してやるか。おら!2人まとめて掛かって来いや!」


ヴァーチュはクジラの宣言を聞き、構えを見ると楽しげに笑いだす。彼は弟子の成長を確認する為に、最初からずっと近接戦を望んでいたみたいだ。


「えへっ、さっきはヴァーチュの気迫で一瞬動きが止まっちゃったけど、2度目は無いよ!クジラ!私はいつでもやれる!」

「わかった!隙あらばさっき負傷させた膝に蹴りでもぶつけてやろうね!」

「相変わらず性格悪い!了解だよクジラ!」

「それじゃあ突撃開始だ!」


先ほど気迫で怯んでしまったリーシャは完全に立ち直り、クジラにいつでもいける事を伝える。彼はそれに力強く応じ、勝つ為なら外道呼ばわりでも構わないといった精神でちょっとした指示を出し、ヴァーチュ目掛けて駆け出した。






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