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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
最終章
1958/2000

伝える時




最終章15話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「リーシャ、お待たせ。ひとりぼっちで寂しくなかった?」


クジラは自宅のリビングへと戻ると、椅子に座ってクッキーをポリポリと食べながらスマートフォンを眺めてニコニコとしていたリーシャに優しく声をかける。


「おかえりクジラっ!1人で凄く寂しかったよ!」


クジラの声によって顔をバッと上げると、満面の笑みを浮かべながらリーシャはおかえりと言葉を告げる。


「ようやく、リーシャに隠していた事を伝える時が来たよ」

「う、うん……!」


クジラが伝える時が来たという事を口にすると、リーシャはドキッとしながら緊張した様子で応答した。


「……よし、それじゃあ重大な発表を始めようか。ヨシノ、シータ、アレ持って入ってきて?」


クジラは一拍置いて結婚式の事を伝える覚悟を決めると、部屋の外でウエディングドレスを持って待機していたヨシノとシータを呼ぶ。


ガチャ


「私の力作だから汚したり破いたりしないようにするんよ?」

「……ほぇ?純白のドレス?」


ヨシノがウエディングドレスをシータと共に持ち運んでくると、リーシャはポカンとしながらそれを見つめる。


「今からこれに着替えてくれないかな?」

「……えぇっと、ごめんねクジラ。ちょっとビックリしてよくわかんなくなってるんだけど、これを着させて記念写真の撮影でもするの?」


リーシャは何秒か硬直した後、突然過ぎてよくわからないといった顔でドレスを着て記念撮影でもするのかと聞く。


「今から結婚式をするんだ。もちろん、僕とリーシャの結婚式をね」

「……えぇ?今から?私とクジラの?」

「うん。リーシャにはサプライズで、3ヶ月も前から準備をしていたんだよ」

「うぅ〜……、唐突過ぎて頭が混乱してきた……。私とクジラが結婚式をするから、このドレスを着るって事なんだよね?」


リーシャは唐突過ぎてサプライズを理解しきれなかったらしい。頭を抱えて唸りながら、自分に対してのサプライズについてもう一度聞く。


「うん、そういう事だよ。ヨシノとシータが着付けの手伝いをしてくれるからさ、着替えておいでよ。きっと、ドレスを着ている間に処理しきれていない事が理解出来るはずだよ」

「ほら、リーシャ。行くんよ」

「う、うん……」


リーシャはヨシノに手を引かれ、クジラとリーシャの相部屋へと連れて行かれる。


「……さて、絶対似合うだろうな。僕もリーシャが着替えている間にスーツへと着替えようか」


クジラは困惑したまま去っていくリーシャを見て笑みを浮かべた後、空間の裂け目を具現化して手を突っ込み、自室からスーツを引っ張り出すと着替え始めるのであった。






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